思いやりとは、代理想像のこと。
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
思いやりとは、他人の身の上や心情に心を配ることです。
思いやりとは、相手の立場を慮ることです。
代理想像とは、「自分が相手になったらどう思うか?」想像することを言います。
よって、「思いやりとは、代理想像と限りなく近い意味」と言うことが出来ます。
「もっと代理想像せよ」と言われたら、
「もっと相手の気持ちや立場を考えろ」という意味に捉えていただいて結構です。
人間関係を円滑にこなせるかどうかは、「どのくらい代理想像できるか?」にかかっています。意識しなくても、「自分がこう言ったら、相手はどう思うか?」「自分がこうしたら、相手はどう感じるか?」考えられるようになったら、最高かと思います。
相手が困ること戸惑うことを、平気でするようでは、「思いやりがある人」「代理想像が出来る人」とは言えません。
私は、心理臨床を25年ほどやっていますが、「ああ、この人、代理想像が全く出来てないな。これじゃあ、人間関係に難が生じるのも無理ないな」と思うことが少なくないです。
例えば、私のカウンセリングルームは、完全予約制であり、私ひとりでやっており、待合室もないことをホームページにも記してありますし、予約の返信メールにも「約束の時間ちょうどにお越しください」と書いてあるのですが、
ときおり、15分以上も前に、カウンセリングルームのチャイムを鳴らす方がいらっしゃいます。そして、そういう方に限って、約束の時間を超えても帰ろうとはしてくれません。
また、私とカウンセリングの予約が締結したあと、自分の詩集を送って来る方がいらっしゃいます。その詩集には、「私のことをよく知ってもらうために、カウンセリングが始まる前までに、1度目を通しておいて頂きたい」という趣旨の内容文が添えられています。
私は、カウンセリングが始まる前に、面白くもない(ごめんなさい)詩集を1時間も2時間もかけて読まなければならず、その間、私には1円も収入が発生しません。そして、そういう方に限って、当日キャンセルして、キャンセル料も支払おうとしないのです。
代理想像が出来ない方は、「15分以上も前に訪れたら、カウンセラーは困るのではないか?」「読むのに1時間も2時間もかかる詩集をいきなり送りつけ、読むよう迫ったら、カウンセラーは困惑するのではないか?」ということが、わからないのです。考えられないのです。
人間関係を良くするコツは、「どれだけ相手を思いやれるか?」「代理想像が出来るか?」にかかっています。この文章をお読みのあなたは、どうぞ代理想像が出来る人になってください。
尚、代理想像とは、「相手の立場に立つ」「相手を思いやる」という意味であり、
「自分は相手から、どう見られるか?」「自分は相手から、思われるか?」ということではないので、そのあたりは、どうぞ勘違いなさらないようにしてください。
前者は、「相手のことを考える人のこと」であり、後者は、「自分のことを考える人のこと」です。前者は、ベクトルが相手に向いており、後者は、ベクトルが自分に向いています。
要はバランスが大切ということで、人は哀しきかな、自分にベクトルが向き過ぎると、人間関係に支障を来すか、心の病になってしまうのです。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。