とりあえず「Cc」は迷惑!ビジネスメール「To」「Cc」「Bcc」の意味
メールは、ビジネスにとって、なくてはならないコミュニケーション・ツールです。
一回で大勢の人にメールを送ることができ便利な反面、配慮がないと相手を不快にさせていることもあります。私は企業に伺って研修講師をしていますが、メールに関する問題を耳にすることがあります。
そこで今回は、ビジネスメールにおける、「To」「Cc」「Bcc」の適切な使い方についてご紹介します。
「To」は何人いてもいい
まずは、「To」についてです。
「To」は、言わずと知れた「メインの宛先」。対応に当たる、直接の相手に対して使います。
「To」は必ずしも一人でなければならないわけではなく、メインで対応してくれる相手が複数いる場合は、全員分のメールアドレスを入れても問題ありません。
「一人にしておこう」とその他の人を「Cc」にしてしまうと、「参考に送っているだけ」と相手が受け取ってしまい、真剣に読んでくれないかもしれません。さらに、メインで対応していたのに、「Cc」で送ってしまうと、「アシスタント扱いされたのかな」と不愉快に感じてしまう可能性もあります。
とりあえず「Cc」はやめよう
次に、「Cc」の使い方です。
「Cc」は、情報を共有しておきたい相手に、「参考に」と送るものです。
メールを受け取った相手にも、「Cc」に入ったメールアドレスは表示されます。受け取った相手の知らないアドレスを「Cc」に入れてしまうと、相手は「これは誰だろう?」と不信感を抱いてしまいます。そんな時は、メールの文中に「この案件は、情報共有のため、弊社課長の××をCcに入れております。ご了承くださいませ」など、目的と自分との関係性を入れておくと丁寧です。
また、「とにかくCcに入れておけば、情報共有になるはず」と、むやみにメールアドレスを入れるのも考えものです。「関係のない内容を、Ccで送ってくる人がいるけれど無意味」という声を聞いてこともあります。
案件に関わっていない人まで「Cc」で巻き込んでしまうと、「自分は関係ないのに、読む時間がもったいない…」とメールを送られた人は不快な思いをしているかもしれません。送信ボタンを押す前に、「本当にこの人にも共有した方がいいのか」を再考してみましょう。
また、「Cc」を付けて送信する場合は、メール本文の文頭に、宛先として以下のように書きます。
株式会社
〇〇〇〇様
(Cc:△△様、弊社 ××) →自社の人は呼び捨て
「Cc」がある場合、そのメールを返信する際にも「全員に返信」を使って、「Cc」のアドレスにも送るのがマナーです。ただし、メールの内容が単なる案内の場合など、「全員に返信」をする必要がないこともあります。
「Bccに入れたつもり」が招く大惨事
最後に、「Bcc」についてです。
「Bcc」は、メールを受け取った相手に知られることなく、情報共有をしたい際に使います。
受信者からはメールアドレスが見えないので、多数の相手に一斉にメールを送りたい時にもよく使われます。しかし、「Bccに入れるつもりだったのに、うっかりCcで全員に送ってしまい、個人情報が漏洩してしまった」というトラブルも起こり得ます。「Bcc」を使う際には、気をつけて送信しましょう。
まとめ
「To」「Cc」「Bcc」を誤って使ってしまうと、送られた相手に不快な思いをさせてしまいます。メールを送る際には、気をつけて送信したいものです。
研修トレーナー太田 章代
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太田章代の『ビジネスコミュニケーション術』