台風1号の発生遅れる~統計史上3番目以内の遅い発生がほぼ確定的~
6月25日15時の時点でもまだ熱帯低気圧
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25日22時30分追記
気象庁は25日22時に南シナ海の熱帯低気圧に対して、「熱帯低気圧情報の解除」を発表しました。
これは「24時間以内に台風となる見込み」と判断していた熱帯低気圧が台風に変わる可能性が低くなった時に発表されるもので、気象庁の最新の予想ではこの熱帯低気圧が台風に変わる可能性は小さくなったと判断したようです。
まだ完全に台風に変わる可能性がなくなったというわけではありませんが、台風1号の発生はまた先に延びる可能性が高くなったようです。
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この時期、去年はすでに8個の台風が発生し、平年でも3個~4個程度は発生している台風ですが、今年はまだ1個も発生していません。
果たしていつ台風1号が発生するのか?と時々話題にも上がっていましたが、おととい23日15時に南シナ海で熱帯低気圧が発生し、この熱帯低気圧が24時間以内に台風へ発達する見込みという情報が気象庁から発表されました。
しかし、それから48時間経ったきょう25日15時の時点でも、まだ台風の発生には至っておらず、当初の予想よりも発達が遅れている状況です。
1951年からの統計開始以来、台風1号の発生時期は1月~7月までばらけていますが、平均するとおおむね3月上旬頃となっています。
遅い発生日時は以下の通りとなっており、
1位1998年7月09日
2位1973年7月02日
3位1983年6月25日(15時発生)
4位1952年6月10日
5位1984年6月09日
きょう6月25日15時の時点で台風1号が発生していないということは、1983年の記録よりも遅くなったために、これで遅い方から3番目以内の記録がほぼ確定的となりました。
(ほぼ確定的と言うのは、その時発表されている台風の発生や進路などは速報値であり、のちにしっかりと解析された上で確定値が発表されるためです。)
雲の様子をみると、フィリピンの東海上でも雲がまとまってきており、気象庁の解析では低圧部という発表になっています。
低圧部とは、周囲よりも気圧が低く循環が弱くて、中心が特定できないところ。ただ低圧部からは、やがて熱帯低気圧や台風が生まれることもあるため、低圧部に注目することは重要になります。
海水温は高く、台風が次々発生する可能性も?
現在、南シナ海やフィリピンの東の太平洋上では海水温が30℃以上のところが広がっており、平年よりも高めとなっています。
台風1号の発生は近いと思われますが、その後もこれまでよりは台風の発生しやすい状況は続くかもしれません。台風はその北側にある太平洋高気圧の勢力に影響をあたえ、さらにその北側にある梅雨前線にも遠く影響を及ぼす可能性があるため、今後の状況に注目したいと思います。