悩ましい台風25号の動向、転向か?西進か?
台風25号は台湾付近で動きが遅くなる予想
台風25号は、きょう13日(水)午前9時現在、最大瞬間風速50メートルの強い勢力で、フィリピンの東海上を西北西に進んでいます。今後は、北西方向へ進み、あさって15日(金)午前9時には、台湾の南海上に達するでしょう。この時点での予報円の半径は130キロで、ほとんどブレがありません。
ところが問題はこのあとです。太平洋高気圧の中に埋没するような感じとなるため、動きが遅くなって、ゆっくりと転向する予想となっています。予報円の真ん中を進むと、週明けの18日(月)午前9時にかけて、石垣島の南海上に到達する予想ですが、この時点での予報円の半径は460キロとかなり大きくなっていて、ぶれ幅がかなり大きな状態です。
もし東寄りに進めば、那覇に近づくおそれがある一方、さらに動きが遅くなれば、台湾付近に留まるか、あるいは台湾の西側に進む可能性もある予報円となっています。
転向か?西進か?分かれる予想
上図は台風25号と台風24号、そして太平洋高気圧の簡単な予想を表したものです。あさって15日(金)朝には台風25号が台湾の南付近にありますが、この時点で周りを太平洋高気圧に覆われた形となるため、動きが遅くなりそうです。
そして、16日(土)になると、台湾付近で太平洋高気圧が割れたような形となるため、このあたりからゆっくりと東寄りに転向してくる計算がある一方、引き続き太平洋高気圧に抑えられるようにゆっくりと西進する計算もあり、モデル間の差がとても大きな状態となっています。日本のモデルでは西進傾向を示すものが多いものの、気象庁の予報円はゆるやかに転向する予想となっていて、欧州モデルに近い進路予想となっています。
台風24号は西進でおおむね揃う
現在グアム島付近にある台風24号は、週末にかけて非常に強い勢力に発達しながらフィリピン北部を指向するでしょう。最新の予報円では、17日(日)から18日(月)にかけて、フィリピン北部を通過し、南シナ海へ抜ける見通しです。18日(月)午前9時の予報円の半径は330キロで、比較的モデル間の差が小さな状態です。
ただ、台風24号と台風25号の今の予報円では、週末以降、2つの台風の中心が1000キロ以内に近づくため、ともに干渉しあって、複雑な動きをする可能性も否定できません。最新の予報円にご注意ください。