ロシア軍がカスピ海と地中海から巡航ミサイル攻撃
ロシア軍はシリアに巡航ミサイル攻撃を加え続けています。ロシア国防省の新たな発表によると、先月以来となるカスピ小艦隊から巡航ミサイル18発による攻撃が加えられました。この他にロシア北部の基地から戦略爆撃機が発進し、大西洋を大きく迂回しながら南下してジブラルタル海峡から地中海に入って東進し、地中海上空からシリアに向けて巡航ミサイルを発射するという長距離作戦の実施も発表されています。
今月17日に行われた戦略爆撃機の攻撃はロシア南部の基地から発進しているのに対して、今回わざわざ無駄とも思えるような遠回りの侵攻ルートをやって見せたのは、欧米に対してロシア空軍の戦略爆撃機の作戦能力の高さを見せ付ける意味合いがあったのかもしれません。
一方でロシア国防省は爆弾に「За наших и за Париж!(我々の為に、パリの為に!)」と書き込んでイスラム国に対して攻撃を行う動画も公開しています。パリのテロ事件の報復をロシアがやっているんだと見せて、フランスに寄り添う事でロシアの武力行使の正当性をアピールしたいのでしょう。しかしその爆弾は「ФАБ-250-М62」という型番の、無誘導の自由落下爆弾で精密攻撃能力が無い物でした。
- ロシア国防省YouTube公式より、カスピ小艦隊からの巡航ミサイル攻撃
- Tu-160戦略爆撃機による地中海上空からの巡航ミサイル攻撃
- 「パリの為に」シリア派遣ロシア軍のSu-34攻撃機