重曹より使いやすい!ホタテ貝の粉末で油汚れが良く落ちる
こんにちは、掃除研究家のおそうじペコです!
環境に優しい素材のナチュラルクリーニングといえば重曹やセスキ炭酸ソーダなどがありますが、さらに使いやすくて洗浄力が高い素材として「ホタテパウダー」が注目されています。そこでホタテパウダーを掃除に使う方法や、注意点などをまとめました。
◆天然成分!コスパ・洗浄力良し!ホタテパウダーの魅力とは
原料はホタテ貝
「ホタテ貝パウダー」「ホタテ貝殻焼成パウダー」等の名称で販売されています。製法はホタテの貝殻を900度以上の高温で焼いてから粉砕し、パウダー状にしたもので100%天然成分です。
お掃除や除菌に使えます
ホタテパウダーは水に溶かすと強アルカリ水になります。アルカリ度が高いので油汚れを落としたり、ウィルスの繁殖を抑制するため除菌、消臭効果(※全ての細菌やウィルスを除去するわけではありません。)があります。
PH試験紙で調べるとPH12前後と高いアルカリ度を示します。重曹のPH8.2、セスキ炭酸ソーダ9.8に比べるとより洗浄力が高いことがわかります。
コストパフォーマンスが高い
ホタテ水(ホタテパウダーを水に溶かしたもの)の一般的なレシピは水1Lに対してわずか1gです。100gの少量サイズの製品でも、大量のホタテ水を作ることができるので掃除や除菌などさまざまな掃除に使用しても長持ちします。市販の洗剤を何本も購入する手間もコストも省くことができます。
◆ホタテ水の作り方と使用方法
ホタテ水の作り方
①水1Lに対し1gが基本のレシピです(商品によって多少前後するので、パッケージに記載された分量に従ってください)。作りたいホタテ水の量に合わせたホタテパウダーを入れてよく混ぜます。
②重曹よりも細かいので水に混ざりやすいのですが、完全に溶かすことはできません。画像は混ぜて半日経過したものですがわずかに沈殿しています。スプレーボトルなどに入れて使用する場合は、使用前に一度よく振ってから使用するようにします。
※2週間くらいで使い切るようにしてください。
ホタテ水の使用方法
油汚れのお掃除
拭き掃除にはスプレーボトルに入れて使用すると便利です。
コンロ回りの油の飛び散り、テーブルの汚れ、ドアノブやスイッチの皮脂汚れ等油汚れに効果があります。汚れた場所に調節スプレーするか、染み込む素材やピンポイントに使用する場合はぞうきんにスプレーして拭き取ります。基本は一度拭きで大丈夫ですが、気になる場合は仕上げに二度拭きします。
食器洗いのプレ洗浄
油の多い食事の後の食器にスプレーしておくと、油を分解するのでその後の食器洗いがぐっと楽になります。
ギトギトしたお皿の半分(画像左)や魚を焼いた後の油汚れ(画像右)にスプレー後、ウエスで軽く拭き取るだけで汚れが取れました。
ふきんの除菌・消
ふきんはホタテ水に15分ほど漬け置いてから流水ですすいでおけば、臭いの元がなくなるので臭い予防になります。洗面器や、たらいにさっとパウダーを混ぜて漬け置くだけなので毎日気軽に除菌できます。
生ごみの消臭
臭いの元になる細菌や微生物は強アルカリの環境下では生息できません。生ごみにまんべんなくホタテスプレーを吹きかければ臭いの発生源から抑えられて消臭効果があります。
◆いいことばかりではありません、気になる点と注意点
乾くと少し残ることがある
重曹よりも細かいパウダーなので水になじみやすいのですが、完全に溶かすことはできません。スプレー後に乾燥させると白く残ることから、気になる場所に使用する時はしっかり二度拭きすると仕上がりが綺麗です。
手肌には優しくない
天然素材なので肌に優しいイメージですが、ホタテ水はPH12の強アルカリ水です。肌の表面の油も溶かしてしまうので素手で使用すると肌荒れします。また、スプレーが目に入ったり肌に着くとトラブルが起こります。使用の際はビニール手袋をする、顔や素肌から離す等の注意が必要です。
アルカリに弱い素材には使用できません
アルカリに弱い素材(アルミ、銅、天然成分他)、表面コーティング加工してあるもの、デリケートな素材、家電製品などには使用できません。これは、重曹やセスキ炭酸ソーダの注意点と同じです。また、万能洗剤のようですが、ホタテ水はアルカリ性の水溶液なので水垢やトイレの黄ばみなど酸性洗剤が有効な汚れには効果が期待できません。
◆お財布と環境にも優しいホタテパウダーでお掃除を楽しもう
この他にも消毒用エタノールの代わりに除菌剤として使用する、洗濯水にプラスして洗浄力を上げるなどさまざまな使用方法があります。ホタテの貝殻の廃棄量は年間21万トン~といわれ、資源のリサイクルにも役立っています。排水後は自然に還り、ひとつ購入すれば長持ちするので環境にもお財布にも優しいお掃除アイテムです。家のあちこちにセットしてお掃除を楽しんでみてはいかがでしょうか。