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【京都市北区・左京区】2024年大河ドラマは吉高由里子主演「光る君へ」紫式部も訪れた賀茂社葵祭へ!

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 葵祭以前の午または未の日に行われる「新斎院の御禊の行列」に供奉した光源氏を見に牛車に乗り、お忍びで賀茂社に出かけた光源氏の正妻・葵上は、同じくお忍びで観覧に来た愛人の六條御息所の牛車を行列の見えない後方まで押しのけてしまいます。高校の教科書にも出てくる源氏物語の「葵」の巻「車争ひ」の一節です。寛弘五年(1008年)に書かれた世界最古の長編小説、作者はみなさんご存じ、紫式部ですね。

 この御禊という儀式は、正式には賀茂川で行われるみそぎですが、平安時代の「斎王」にならい「斎王代」が創設された1956年に、葵祭の前儀として復活。現在は上賀茂神社、若しくは、下鴨神社で行われます。2023年は5月4日に葵祭の前儀として上賀茂神社の奈良の小川でヒロインの斎王代や女官を務める女性たちが身を清めます。

 2024年から始まる大河ドラマは吉高由里子さんがヒロインの紫式部を演じる「光る君へ」です。その紫式部が参拝した平安時代から続く摂社が上賀茂神社の楼門前にあります。「片山御子神社」は、賀茂玉依姫命を奉っていることもあり、縁結び、恋愛成就、家内安全、子授け、安産にご利益があるとされています。

 絵馬には、ホトトギスと華やかな衣装の紫式部が描かれていて素敵です。ハート形の絵馬にも見えますが、実は神社の神紋の二葉葵の葉っぱをかたどった絵馬だそう。

賀茂別雷神社(上賀茂神社・外部リンク)京都市北区上賀茂本山339番地 075‐781‐0011

 葵祭は、賀茂別雷神社(上賀茂神社)と賀茂御祖神社(下鴨神社)の総称である賀茂神社の例祭です。古くは「賀茂祭」(かものまつり)と言われ、石清水八幡宮の例祭や春日大社の例祭とともに三大勅祭の一つでした。現在は毎年5月15日に行われます。

 下鴨神社の参道は、古代の息吹を彷彿させるような鬱蒼とした下鴨神社の糺の森(ただすのもり)が続いています。古来より神秘の森として人々の想いを受け止めてきたと言われます。

 源氏物語の「須磨の巻」では、光源氏が都を離れる想いを「憂き世をば今ぞ別るる とどまらぬ 名をば糺の 神にまかせて」と詠んでいます。

賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ・下鴨神社 外部リンク)京都市左京区下鴨泉川町59 075-781-0010

 「賀茂縁起」には、欽明天皇28年の西暦567年に、洪水によって五穀が実らず、飢えによる苦しみが広がっていたとあります。卜部伊吉若日子(うらべのいきわかひこ)に占わせたところ、賀茂の神々の祟りということでした。その祟りを鎮めるために勅命が下り、4月中酉の日に、卜部伊吉若日子を勅使として、馬には鈴をかけ、人は猪頭をかぶって駆競をするという祭礼が行われました。これが葵祭(賀茂祭)の起源だと伝承されています。

 2023年の葵祭は、「御禊の儀」も、平安装束をまとった人々が練り歩く「路頭の儀」も4年ぶりに開催されます。5月15日には、500人もの行列が京都御所から下鴨神社を経由して上賀茂神社まで約8kmの道のりを進みます。京都市中京区出身の会社員、松井陽菜(はるな)さん(29)が第65代斎王代として参列します。

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地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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