新たな熱帯低気圧が発生、今後台風へ発達する見込み。沖縄は遠い影響に要注意。
新たな熱帯低気圧が発生
フィリピンの東海上に発生していた低圧部が、きょう19日(月)午前3時に熱帯低気圧に変わりました。(天気図中のTDマーク)
これは中心付近の循環の位置がハッキリとしてきたためと考えられますが、タイトル画像にある雲の様子をみても、真っ白な背の高い積乱雲が増えており、まだ発達途中である様子がうかがえます。
気象庁の予想では、今後も西北西に進み、あす20日(火)午後9時にはフィリピン北部のルソン島に近付く見込みで、この時点での中心気圧は1004hPaと、特に発達する予想はありませんが、周辺の海水温は30℃近くあるため、今の予想以上に発達する可能性も考えられそうです。
太平洋高気圧がブロック
熱帯低気圧がフィリピン北部のルソン島付近へやってくると、そこから北上し、沖縄をはじめ、日本列島に近付いてくることも多いのですが、上図左側のあす20日(火)夜の太平洋高気圧の予想をみると、沖縄付近で東西にベルト状に勢力を強めており、熱帯低気圧はこれに阻まれるようにそのまま西進し、21日(水)から22日(木)にかけて、南シナ海に進む可能性が高いものと思われます。
なお諸外国を含めた種々の計算をみても、おおむねこのようなコースで揃っていますので、仮に熱帯低気圧が台風へ変わったとしても、日本列島へ向けて北上してくる可能性はかなり小さいだろうと思われます。
しかし、上図右側の22日(木)昼の予想をみると、沖縄付近での太平洋高気圧は衰弱しており、この時点で南シナ海に抜けている熱帯低気圧(あるいは台風?)の周辺にある湿った空気が沖縄方面へも氾濫し、活発な雨雲を発生させるおそれがあります。
先島諸島は強雨のおそれ
石垣島のピンポイント予報をみると、あさって21日(水)は次第に雨が降りやすくなり、その後、22日(木)朝にかけて雨脚が強まる予想で、23日(金)にかけて、雨量が多くなるおそれがあります。
湿った空気や降水のポテンシャルをみると、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨を伴った大雨となるおそれも考えられますので、最新の天気予報や最新の気象情報に十分ご注意下さい。
19日(月)午前10時20分追記
気象庁から19日(月)午前10時過ぎ、フィリピンの東に発生した熱帯低気圧が今後24時間以内に台風へ発達する見込みとの情報が発表されました。
この熱帯低気圧以外にすぐにでも発達するような熱帯擾乱(ねったいじょうらん)はありませんので、発生すれば台風17号となります。
予報円によると発生後はフィリピンを西進し、そのまま週末にかけて、南シナ海を西進する見込みで、今のところ、日本付近へ北上してくることはない予想です。