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渡辺明棋聖(36)再びカド番しのぐか? 藤井聡太七段(17)史上最年少戴冠か? 16日、棋聖戦第4局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 7月16日。大阪・関西将棋会館において第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局▲渡辺明棋聖(36歳)-△藤井聡太七段(17歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 第1局、第2局は藤井七段の勝ち。第3局は渡辺棋聖が勝ちました。

 両者の過去の対戦成績は、渡辺棋聖1勝、藤井七段3勝です。

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 棋聖戦第3局でその底力を見せつけた渡辺棋聖。直近の王座戦準決勝では豊島将之竜王・名人(30歳)に勝っています。

 棋聖を防衛すれば三冠堅持。

 そして豊島名人に挑戦中の名人戦七番勝負(現在1勝2敗)を制すれば四冠。

 さらには王座挑戦、獲得となれば五冠達成となります。

 将棋界で過去に五冠同時保持を達成したのは大山康晴15世名人、中原誠16世名人、そして羽生善治九段の3人しかいません。そのレジェンド・オブ・レジェンドのリストの中に、渡辺棋聖の名も加わることになるでしょうか。

 渡辺棋聖は今期5勝4敗。その4敗の内訳は、名人戦での2敗、そして棋聖戦での2敗です。

 一方の藤井七段は今期ここまで13勝2敗。(最近収録のテレビ対局の結果をのぞく)

 13日・14日におこなわれた王位戦七番勝負第2局では、木村一基王位(47歳)を相手に鮮烈な逆転勝ちを収めました。

 休むまもなく15日は北海道から大阪に移動。翌16日が棋聖戦第3局という、おそるべき過密日程です。

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 藤井七段は今期棋聖戦で、史上最年少でのタイトル戦登場記録を更新しました。

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 さらに藤井七段が今期棋聖戦を制し、タイトル獲得となれば、こちらもまた史上最年少記録の更新となります。

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 藤井七段は7月19日の誕生日を迎えると18歳になります。まだ高校3年生。これほど忙しく、また社会的にも注目される高校生は、ほとんどいないでしょう。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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