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【泉南市】今が満開! 「金熊寺梅林」白い輝きに染まる圧巻の景色をお見逃しなく

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉佐野市など)

例年だと2月下旬から3月上旬が見頃の金熊寺梅林(きんゆうじばいりん)。なかなか満開にならないという情報を聞き、ぽかぽか陽気に誘われて仕事帰りに見に行ってきました。果たして今何分咲きほどでしょうか?

ところがこの取材は3/12(土)のもので、実はついさきほど金熊寺梅林の会長からお電話をいただき「明日、明後日が満開だよ!」ですって! (3/14(月)時点)

これはかなりタイムリーな情報ですよ!

みなさん急いで見に行ってくださいね!

(以下3/12(土)の取材より。)

泉南市の山間部、東信達地区にある金熊寺(きんゆうじ)の梅林は約300年前から栽培されており、梅林の名所として古くから知られています。毎年2000本の梅が満開を迎える頃、甘酸っぱい梅の香りに誘われて周辺は多くの人で賑わいます。

例年だと今の時期は花も終わりを迎えるころのようですが、今年は開花が遅い様子。この日はブラウス1枚で出かけられるほどの陽気のため、この勢いで梅もぱっと目覚めてくれるのでは? と期待はふくらみます。

仕事帰りということもあり、車で行くことにしました。

金熊寺梅林へのアクセスは泉南市観光協会HP「恋するせんなん」(外部リンク)よりご確認くださいね。

この看板を左折すると金熊寺梅林組合の有料駐車場があります。小さい看板ですのでお見逃しなく。(和歌山方面から)

大阪方面からは右手にPと遊歩道の看板が見えますのでそこを右折。

梅林のふもとにある駐車場(500円)。20台ほど車が駐車できるスペースがあります。(この駐車場が梅林に一番近いのでおススメ。)

到着するやいなや金熊寺梅林組合の方にお出迎えいただき、大根をいただきました 笑。

まるまると太った大根!ありがとうございます!なぜくださったのかわかりません 笑。

 いつもいただけるわけではないかも?

これから遊歩道を散策しながら丘の上まで上がってみたいとおもいます。

早速、遊歩道の入口付近に可愛い枝垂れ梅が。
早速、遊歩道の入口付近に可愛い枝垂れ梅が。

遊歩道入口です。ここから上がっていきます。

のどかな風景に心癒されます。山のふもとにちらほらと咲く白梅。4分咲きほどでしょうか?

(3月12日時点)

2022年3月12日撮影
2022年3月12日撮影

つぼみがほころび可愛らしい花を咲かせています。

満開の菜の花が梅林に彩りを添えてくれています。
満開の菜の花が梅林に彩りを添えてくれています。

2022年3月12日撮影
2022年3月12日撮影

2022年3月12日撮影
2022年3月12日撮影

金熊寺梅林組合の福本会長にお話しをおうかがいしたところ、赤やピンク色の梅は鑑賞や交配のために20本~30本に1本の割合で植樹されているとのこと。白梅になる実を主に梅干しなどの食用に加工するそうで、特に“金熊寺梅”の実は南高梅にくらべて小ぶりでやわらかく、種も小さいそうです。この日も蜂が花から花へと飛んでいく姿を目にし、白梅が蜂たちの働きによってたくさんの実をつけることを思うと、いつもなら逃げるところですがその様子はなんだか微笑ましく思えてきます。

遊歩道に椅子はありませんが、所々で座ってお食事をされている方も。

「お好きな場所で休憩してもらっていいですよ。でもごみは各自で持って帰ってくださいね。あと梅は地表に近い部分に根があるので近づいて根の付近を踏みつけることはしないでください。」と金熊寺梅林組合の方はお話してくださいました。大切に守られている命を傷つけないようにすることは鑑賞の最低限のマナーですよね。みなさんも気をつけましょう。

丘上の茶店は閉演しています。敷地内にも入れませんのでご注意を。

頂上付近に到着しました! 写真では伝わりにくいですが、4分咲きほどの梅はふんわりと白いベールをまとったかのよう。今週には光に照らされた白の世界が辺り一面に広がると思うと、まさにその景色は圧巻なのでしょうね。

こちらでもお食事をされている方がいらっしゃいました。わいわいと楽しそう♪

遊歩道を下りた道沿いにも大きな梅の木がありました。建物と木のバランスが絶妙で絵心があったら絵を描きたい気分。(残念ながら絵心は皆無です。)

ふと目に留まった一本の枝垂れ梅の木。何がそんなにわたしを引きつけるのかわからなかったのですが、明らかにまわりとは一線を画したオーラを放つ姿に、しばらく呆然と立ち尽くしてしまいました。

ぼーっと眺めているわたしに一人の男性が近づいてきました。「あの枝垂れ梅な、3年前の台風で一度倒れたんや。もうあかんと思ったけど梅林組合の会長とその仲間が植えなおしたんや。近寄ってみるか?」

聞くところによるとその男性は梅林畑の一区画を管理されている方だそうです。この梅林は何区画かに分かれていてそれぞれに管理者がいるそう。お言葉に甘えて畑に入れていただき近寄ってみることに。

遊歩道以外の区域に入るときは管理者の許可が必要です。
遊歩道以外の区域に入るときは管理者の許可が必要です。

所々枝が切り落とされた枝垂れ梅は儚げではあるけれど力強さも感じます。

思い起こせば3年前の台風で泉南市も大きな被害に見舞われました。電柱は倒れ、長時間停電した区域も。我が家も板塀が破損し、食料の確保に翻弄する日々が続きました。ろうそくの灯りで過ごした夜のことは今も忘れません。あの出来事はあたり前のように感じていた日常を脅かし、未来への不安を駆り立てるものとなりました。

そんな記憶があるからでしょうか。決して大きな枝ぶりではないこの枝垂れ梅の儚く懸命に生きようとする姿に心奪われたのです。人の手によって生かされた命がまるで「ありがとう。ここにいるよ」と語りかけてくるようでした。

遊歩道はゆっくり梅を鑑賞してまわっても所要時間は20分ほど。すこし汗ばむくらいのちょうどよい距離感です。飲み物とおやつを持参して、可愛い梅を愛でながら“カフェの時間”を楽しむのもいいですね!

この日、駐車場では金熊寺梅林で採れた新鮮な野菜を使った商品が販売されていました。

梅干し(500円)よもぎ餅(200円)ラー油(300円)ふき味噌(200円)を購入。

翌日、梅干しとふき味噌を朝食でいただきましたが、梅干しの果肉は柔らかくクリーミー。しっかりとした酸味と塩気は“田舎のおばあちゃんの梅干し”風。ふき味噌は甘さの中にほろ苦さもあり、少しの量でごはん何杯でもいけちゃいますよ。

金熊寺梅林組合のみなさん。(左 福本会長) 
金熊寺梅林組合のみなさん。(左 福本会長) 

会長をはじめ、気さくでやさしい方々でした。

台風による倒木被害や梅の木の高齢化などで一部伐採された木もあり、代わりに柑橘類の苗を植えている農家さんもいらっしゃいました。世代交代の時期を迎えるも、手をあげる若者も少ないのだとか。

この美しい梅林が後世に受け継がれ、泉南市を白い輝きでいつまでも染め続けてくれることを願ってやみません。

さあ、金熊寺梅林は今が満開ですよ!

年に一度、白く染まる金熊寺梅林の美しい景色を見に出かけましょう。

*駐車料金の500円は梅林の維持管理のために使われます。

【基本情報】

スポット名:金熊寺梅林
住所:〒590-0514泉南市信達金熊寺地区
電話番号:072-483-8191(泉南市役所産業観光課)
駐車場:あり(20台) 1台500円
アクセス:金熊寺梅林組合の駐車場(外部リンク)は、金熊寺区民会館(〒590-0514 泉南市信達金熊寺706−1)の南西すぐのところにあります。駐車場そばから梅林への遊歩道もあります。
JR阪和線「和泉砂川駅」泉南市コミュニティバス「さわやかバス」(山方面回り)「砂川駅前」バス停より約12分「東小学校前」下車 徒歩2分
南海本線「樽井駅」泉南市コミュニティバス「さわやかバス」(山方面回り)「樽井駅前」バス停より約25分「東小学校前」下車 徒歩2分
さわやかバス(山方面回りコース)の運行本数は1日6本です。「泉南市さわやかバス」(外部リンク)から時刻表をご確認の上お出かけ下さい。

取材・撮影協力 金熊寺梅林組合のみなさま

ライター(泉佐野市など)

大阪府泉南市・泉南郡・泉佐野市担当。 なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちのまちのちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。みなさまの日常がもっともっと楽しくなりますように。 2023年2月、2023年5月、2024年9月MVA受賞

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