今年はどんなドラマが生まれるのか?MLB最大のイベント、ウィンター・ミーティングが開催
MLBにとってオフシーズン最大のイベント、ウィンター・ミーティングが、現地時間の5日から4日間の日程で開催される。
ウィンター・ミーティングについて簡単に説明すると、同会議は毎年12月に開催され、メジャーリーグ及びマイナーリーグ全チームのオーナー、フロント陣、監督、スカウト、トレーナーらが一堂に会し、来シーズンに向けて様々な見地から意見交換する場だ。中でもウィンター・ミーティングで注目を集めるのが、FA選手の契約やトレードによる各チームの選手補強だ。
あくまで大まかな流れではあるが、どのチームもオフの選手補強はまずチームの年俸総額予算を決め、まず高額年俸が予想される大物選手との契約を優先し、その後残り予算を見極めながら中堅選手の獲得へ移行していく。ウィンター・ミーティングでは大物FA選手の交渉が中心になるため、これまでも開催期間中に、大物FA選手の契約合意や大型トレードが発表されるなど、様々なドラマが生まれてきた。
特にこのオフは、MLB機構と選手会の間で新しい統一労働協約が失効ギリギリの11月30日に合意したこともあり、FA市場の動きはやや停滞気味だったが、すでに新統一労働協約の全貌も明らかになり、今回のウィンター・ミーティングでは活発な交渉が行われることになりそうだ。
最近の報道を見る限りでは、このオフのFA市場はアロルディス・チャップマン投手、ケンリー・ジャンセン投手、マーク・メランコン投手の3人のクローザーを中心に展開していきそうだ。チャップマン、ジェンセン両投手はまだ29歳で、メランコン投手も32歳ということもあり、3選手とも長期大型契約が期待されており、現在クローザーで最高年俸を得ているクレイグ・キンブレル投手の年平均1300万ドルを上回ると予想されている。
投手以外ではホゼ・バティスタ選手、マーク・トランボ選手、エドウィン・エンカーナシオン選手らの長距離砲もまだ所属先が決まっておらず、彼らの新しい所属先もミーティング期間中に決まるかもしれない。
トレード市場においても、すでに大きな動きがありそうな気配が漂っている。実はパイレーツがチーム最高年俸のアンドリュー・マカチェン選手の放出に熱心で、水面下でナショナルズと熱心な交渉を行っていると報じられており、ミーティング期間中に成立する可能性も十分にありそうだ。
ところでMLB公式サイトのアンソニー・カストロビンス記者が、今回のウィンター・ミーティングで起こりそうな出来事を大胆予想している。興味ついでに簡単に紹介しておこう。
●クリス・セール投手がナショナルズへトレード
●エドウィン・エンカーナシオン選手がヤンキースと合意す
●アンドリュー・マカチェン選手がドジャースにトレード
●アロルディス・チャップマン投手がアストロズと合意
●デクスター・ファウラー選手がブルージェイズと合意
●ジャロッド・ダイソン選手がカージナルスにトレード
●イアン・デスンモンド選手がレンジャーズに残留
●ジャスティン・ターナー選手がドジャースに残留
●イバン・ノバ投手がマリナーズと合意
各予想の説明については、カストロビンス記者の記事(英語)を直接読んでみてほしい。
いずれにせよ、この4日間で何が起こるのか注目されるところだ。