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お盆休みは残暑厳しく 東京は35度予想

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
2013年8月5日 東京の週間天気予報(気象庁)

7日(水)は立秋です。暦の上では秋が始まり、季節のあいさつは残暑見舞いになります。この時期は暦とは裏腹に、一年で最も暑さが厳しくなるときです。先日は「猛暑一転、不順な夏へ 10年冷夏説も」と、暑さはピークを越えた可能性があると書きましたが、果たせるかな予想は外れました。今年のお盆休みは例年以上に残暑が厳しく、東京都心でも35度の猛暑日となる見込みです。

熱波がやってくる

7月の西日本は平均気温が平年を1.6度上回り、7月としては統計を取りはじめた1946年以降で、2番目の暑さとなりました。また、中国の上海でも連日、最高気温は39度を記録し、報道では140年ぶりの暑さとか。今後の気温の予想をみると、太平洋高気圧の強まりに伴って、中国大陸から西日本にかけての暑い空気が、じわじわと東へ移ってくる様子が分かります。まるで「熱波(Heat Wave)」のようです。東京都心の最高気温は日に日に、高くなって、この週末には35度の猛暑日が予想されています。夜から朝にかけても気温が下がらず、熱が蓄積されていく、暑さの悪循環に再び、陥りそうです。

日本歴代最高気温40.9度

8月の厳しい残暑といえば、今から6年前の2007年8月16日を思い出します。この日は埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で、日本歴代最高気温となる40.9度を記録しました。このときの天気図をみると、背の高い優勢な高気圧が日本列島をすっぽりと覆っていました。

2007年8月16日太平洋高気圧の様子
2007年8月16日太平洋高気圧の様子

今年も、同じ天気図になるとはいえませんが、これに近い天気図になる可能性があると思っています。これから夏休み、お盆休みという方も、仕事という方も、身体に堪える暑さがやってきますので、くれぐれも無理をしないでください。

猛暑の原因はラニーニャ現象か?

この夏は記録的な大雨があったものの、全国的にみると気温は平年を上回っています。4年連続で暑い夏となれば、統計を取りはじめた1946年以降で初めてとなります。暑い夏の原因はひとつではありませんが、南米ペルー沖の海面水温が平均より低い状態が続いていることが気になります。

米海洋大気庁(NOAA)のホームページより
米海洋大気庁(NOAA)のホームページより

気象庁の基準ではラニーニャ現象には至っていないものの、現在の状態はラニーニャ現象に近いものです。上記の図は米海洋大気庁(NOAA)の全球海面水温図で、海面水温が平均より高い所は暖色、平均より低い所は寒色で表現されています。ラニーニャ現象が発生した年は暑い夏になることが知られていますが、今年もそうなのか、考えています。

【参考資料】

米海洋大気庁ホームページ(NOAA) <エルニーニョ現象>

気象庁ホームページ <世界の異常気象(7月24日から30日)>

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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