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藤井聡太竜王(19)独走44勝! 現役最年少・伊藤匠四段(19)も好調 2021年度成績ランキング

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月3日。藤井聡太竜王(19歳)はB級1組8回戦で勝利。これで年内の対局が終わりました。

 将棋界では年度単位(4月~翌3月)で成績が集計されます。藤井竜王は現在44勝9敗(勝率0.830)です。

 藤井竜王は日本シリーズ決勝で豊島将之九段(31歳)、王将リーグ最終戦で永瀬拓矢王座(29歳)に連敗したため、史上最高勝率ペースからは後退しました。

 しかし勝数は早くも44。今年度あと3か月以上を残して、昨年度の最多勝記録と並びました。

 藤井竜王の次の対局は年明け、1月9日・10日の王将戦七番勝負第1局。それまでの間「聡太ロス」状態を感じる観戦者も現れそうですが、すでに収録済みの銀河戦の放映は残されています。

 西田拓也五段(30歳)は17勝4敗(勝率0.810)というハイアベレージ。C級2組順位戦では6勝0敗でトップを走り、棋聖戦では一次予選、二次予選と勝ち抜いて決勝トーナメント(ベスト16)にまで勝ち進んでいます。

 現役最年少棋士の伊藤匠四段(19歳)も好調で28勝7敗(勝率0.800)。直近では王位戦で予選を勝ち抜き、リーグ入りを決めています。

 先日は新人王戦優勝の表彰式もおこなわれました。

 日本将棋連盟会長を務めながらプレイヤーとしても好成績を収め続けている佐藤康光九段は17勝8敗(勝率0.680)。

 佐藤九段は現在、棋王戦で挑戦権を争っています。ここから勝ち続ければ再び勝率ランキング上位に入りそうです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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