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悠仁さま17歳に 秋篠宮さまと親しいジャーナリストが語る「進学問題」「父子の関係」「今後の課題」とは

つげのり子放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)
秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さま(写真:毎日新聞社/アフロ)

9月6日、秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまが17歳のお誕生日を迎えられた。

悠仁さまがお生まれになった時、皇室において41年ぶりの男子誕生とあって騒がれたが、健やかに成長されて、現在は筑波大付属高校の2年生。早いもので来年、18歳の成年となられる。

しかし、悠仁さまの情報は、ほとんど伝わって来ない。そこで秋篠宮さまと30年以上にわたって親しく交流し、『秋篠宮』(小学館)の著者であるジャーナリストの江森敬治氏に、最近の悠仁さまのご様子について聞いてみた。

◆悠仁さまの進学問題

皇室に生まれたお子さま方は、皇族のための学校である学習院に通われてきたが、悠仁さまは幼稚園から中学校までお茶の水女子大学の附属校に通われ、高校は筑波大付属とこれまで例のない進路を選ばれてきた。

来年は高校生活の最終学年。さまざまな憶測が流れているが、果たして悠仁さまの進学先はどこになるのだろうか。そして、秋篠宮ご夫妻は、大学進学に関して、どのようなお考えをお持ちなのだろうか?

「秋篠宮ご夫妻としては、悠仁さまご本人の希望を最優先したいというお気持ちが強いと思います。例えば、まずご本人から大学ではこういった分野の勉強をやりたいから、この大学はどうだろうかという相談があります。その分野なら別の大学にはこういう先生がいるとか、ご両親は具体的なアドバイスをなさり、そうした話の積み重ねから進学先が徐々に絞られていくのではないでしょうか」(江森さん)

巷間伝えられるところによれば、悠仁さまは筑波大付属の推薦制度を使って、東京大学に進学するのではないかという話が出ているが、実際はどうなのだろうか?

「難しい問題です。ただ言えるのは、初めから東大ありきではないと思います。悠仁さまがご両親をはじめ高校の先生や友達とも相談しつつ、いろいろな角度から検討して最後は自分のお考えでお決めになると思います。ご両親はあくまで悠仁さまを支える立場です。ご本人の中では希望校はあると思いますが、最終決定はこれからではないでしょうか」(江森さん)

◆父と息子の関係は…

7月には、秋篠宮さまと悠仁さまがお二人で、文化部のインターハイと呼ばれる全国高校総合文化祭に出席されるため、鹿児島県を訪れた。悠仁さまが地方公務のため、秋篠宮さまに同行されたのは、今回が初めてだった。

江森さんから見て印象的だった場面は、お二人が和牛を育てるコンテストで全国1位になった高校を訪問された時だという。牛を調教する様子を見学された悠仁さまは、「牛をきれいに立たせる姿勢とは?」「この高校に牛は何頭いるんですか?」など熱心に質問し、興味津々のご様子だった。

「秋篠宮さまは牛、豚、馬などの家畜や鶏などの家禽に関心が高くとても詳しいですが、悠仁さまも牛に興味があることが分かり、似ている親子だなと思いました。悠仁さまが同じ分野に興味を持っていることは父親としてとても嬉しいことではないでしょうか。秋篠宮さまは家畜などの専門的な質問に答えることができます。悠仁さまは、頼もしく感じることでしょう」

親子の会話はお互いに興味を持つ共通の分野があると、おのずと話が膨らんでいくものだ。特に自分が分からないことに関して、父親が専門的な視点からスラスラと答えてくれると、子供の勉強への意欲も大いに刺激されるのではないだろうか。

◆今後、待ち受ける課題とは

悠仁さまは皇位継承順位第2位というお立場であり、1年後に成年を迎えられる。成年式は2025年春、高校を卒業した後に行われる予定で、今後の準備も気になるところだ。

江森さんは、悠仁さまが成年皇族になられても、学生のうちは学業優先で、学校の休みを利用しながら秋篠宮さまと一緒に公務に出掛けることになり、こうした機会はこれから増えるだろうと話す。

最近、秋篠宮家の宮邸改修をめぐる問題について批判が強まっている。宮内庁長官と皇嗣職大夫の発言がバラバラだという印象を国民に与えたが、江森さんはどのように捉えたのか、ズバリ聞いてみた。

「宮内庁の広報体制に課題が残ります。宮内庁内の垣根を越えて協力し、意思疎通を図りながら皇室全体を盛り立てて欲しいです」

悠仁さまが成年になられると、宮内庁が的確な情報発信をしていくことがますます求められるようになる。江森さんはそれ以外にもこんな課題が待っているという。

「悠仁さまは来年には18歳となります。秋篠宮さまは24歳で結婚されていますから、悠仁さまが父親の結婚年齢になるまで、あまり時間がありません。悠仁さまのご結婚は国民が皇室をより身近に感じる一大祝賀イベントという側面もあります。こうした先々を見越して広報体制を整備、充実する必要があります。国民が必要とする正しい情報をタイムリーに、かつ国民目線に立って丁寧に発信していくことが、今後ますます宮内庁に求められます」

成年皇族に向けて、ぜひとも悠仁さまのお人柄が伝わる情報を宮内庁は積極的に広報し、国民との距離がさらに縮まるように努力していただきたいものだ。

放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)

2001年の愛子内親王ご誕生以来、皇室番組に携わり、テレビ東京・BSテレ東で放送中の「皇室の窓」で構成を担当。皇室研究をライフワークとしている。西武文理大学非常勤講師。日本放送作家協会、日本脚本家連盟、日本メディア学会会員。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)、『素顔の美智子さま』『素顔の雅子さま』『佳子さまの素顔』(河出書房新社)、『女帝のいた時代』(自由国民社)、構成に『天皇陛下のプロポーズ』(小学館、著者・織田和雄)などがある。

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