Yahoo!ニュース

「子育てのイライラの正体」専門家が明かす意外な原因と対処法!

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

「無理しない育児」をモットーに、保育士として地域の子育て支援事業に従事しながら、オンラインでも育児に関する情報発信をしています。

そして私も現役の子育て世代で、3人姉弟の育児に日々奮闘しています。

今日はワンオペで子どもたちと週末を過ごす中で感じた、子育てのイライラの原因とその対処法についてお話します。

平日と週末で子どもの行動が変わるわけじゃないのに…

我が家は共働きで、子どもたちは週5日保育園に通っています。夫は土日休みではないので、平日に1度は夫の休みに合わせて子どもたちも保育園をお休みしています。

そして、日曜日は基本的に夫が不在で、私と子どもたちだけで過ごしています。夫も自営なので、会社勤めの方に比べると、多少の融通はきくのですが、どうしても日曜日は私が一人で子どもたちをみているというのが我が家の現状です。

その中で、「平日に子どもたちと過ごす自分」と「週末に一人で子どもたちをみながら長い時間過ごしている自分」の心の状態を比べてみると、やはり週末の方が心に余裕がないと感じています

平日は夫が夜遅くなることや夜仕事に出ることがあっても、基本的には夫がいて、私がいて、子どもたちがいるという状態です。一方、週末一人で子どもたちと過ごしているワンオペ状態というのは、物理的に手が足りなくなり、目も足りなくなり、本当に余裕がありません。そして、この状態だと心に余裕がなくなり、すごくイライラしやすいんですよね。

子どもたちは平日と週末で大きく行動が変わるかと言えば、そういうわけでもありません。上の娘は偏食気味で、ずっと少食なので、ご飯を食べてもらうことにすごく手こずることが多いのですが、これは週末に変わるということもなく、娘の状態や行動は一貫しています。

ですが、週末にワンオペでみている状態だと、食べてくれないということが私のイライラの要素になってしまい、いつもより口調が強くなってしまうこともあります。

私が育児で大切にしたいことの1つに、イライラを態度に出さない、怒って育てないということがあります。私は気質的に、怒りっぽい人や、イライラを全面的に態度に出してくる人がすごく苦手で、人のネガティブな感情を敏感に察知してしまうタイプです。そのため、できるだけ育児でもイライラしたり怒ったりしたくないと考えています。

だからこそ、私の育児の根底には「無理しない」というモットーがあります。無理しないようにしないと、イライラにつながってしまうからというのもあるんですよね

「子どもに求めすぎてないか」考えたらラクになってきた

イライラをできるだけ抑えて育児を楽しんでいくために、私が実践している対処法の1つが、物理的な対策をとるということです。周りの人に頼ったりといった、他の人と一緒にできる対策もあれば、自分自身の中で精神論に頼らないための物理的な対策もあります。

例えば、私は大きい音が元々苦手なので、子どもの泣き声をずっと聞き続けることはストレスになりやすいんです。そのため、子どもがなかなか泣き止まなくてイライラしてしまうことがあります。そういう時は片耳にワイヤレスイヤホンをして、自分が好きなハロプロのテンションが上がるアップテンポの曲をかけます。他にも、Voicyのような音声配信で自分の好きなパーソナリティーの方の配信を聴いたりします。こうすることで、意識をそちらに向けて、子どもの泣き声を100%で受け止めないで済むからです。

また、子どもに対してイライラしてしまう時は、「子どもに対して求めすぎじゃないか?」と冷静に考える練習を続けています

子どもに対してイライラしてしまうということは、「こうしてほしいのにしてくれない」など、子どもに対して何かしてほしいと思っていること、つまり求めてしまっていることがあるということです。そして親が思う通りに子どもが動かなかったりするとイライラにつながってしまいます。

これは子どもが親の言う通りに動かないことが増えるイヤイヤ期にも怒りがちなことです。こういう時、冷静に考えてみると、どれだけ口で言っても発達段階の問題でできないことがあるということがわかります。

私自身も実際に経験がありますが、子どもとのやりとりで自分の感情が高まっている時は、どうしてもそれを見過ごせなくてイライラしてしまうこともあるんですよね。

こうした経験からも、やっぱり自分の心に余裕がある状態というのがすごく大事だと感じます。いかに心の平和を保つかが、イヤイヤ期の対応では特に大切です

イライラメーターを0に近い状態にしておくことが大事!

そして、私は週末のワンオペ育児でも、自分に余裕がなくなるとイライラしやすいと感じています。子ども自身は、平日や休日によって行動が変わっていないのに、その時に自分が何を考えているかや心に余裕があるかなどによって、イライラ度が全く違うんですよね。

例えば、何か仕事に追われて気持ちが焦っていたり、夫と言い合いをしてしまってちょっとイライラしている状態だったり、そういった子育て以前の問題でイライラが積もっていることもあります。自分のイライラメーターが100で爆発するとしたら、すでに仕事で30、夫婦関係で30、他の家事で30の合計90のところまできていている状態です。このとき、子どもが何かをしたら、残りの10のリミッターを振り切って100を超えてしまうということがあると思うんです

直接的な原因が子どもの行動ではないのに、そこまでの積み重ねによってイライラしやすかったり、感情が爆発してしまうのかなと感じました。

イライラメーターが80や90まで余裕のない状態が積もり積もっていると、子育てで何かあった時にもすぐに感情のリミッターを振り切ってしまいます。そのため、自分で自分の機嫌を取ったり、何か事前にできる仕組みでカバーしたり、物理的な対策をすることによって、イライラメーターを0に近い状態にしておくことが有効なのではないでしょうか。子どもが同じ行動をとったとしても、それがイライラメーター30で終わるのか、100を振り切ってしまうのか変わってきます

そして、感情の爆発の決定打は子どもの行動だったかもしれないけれど、そこに至るまでの積み重ねが子育て以外の仕事、家事、夫婦関係、その他のところにあるんじゃないかと考えてみることも大切だと感じています

私の場合は、誰か他の大人と一緒に子どもたちと過ごしている時に比べて、ワンオペで子どもたちと過ごしている時は余裕がなくなりがちだということがわかっているので、頼れる人に頼ったり、子育て支援センターへ行ったり、とにかく無理しない形を自分でつくっていこうと思っています。

この記事を読んでくださっている方の中には、私より子どもが多かったり、ワンオペの頻度が高かったり、さまざまな状況の方がいらっしゃると思います。まずは「私はよくやってる!」とぜひ思ってほしいです。

そして、私もあなたもお互いに無理せず、これからも続いていく育児をそれぞれの家庭で確立して、楽しんでいけるといいですね。

<SNSでも子育てに関する情報発信をしています>
Instagram ー 子育ての体験談や保育に役立つ情報などをイラストを交えて投稿中! 
Voicy   ー 「無理しない育児」をテーマに子育てのことを音声配信中!

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

保育士ごんちゃんの最近の記事