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ホークス笠原、摩訶不思議な好投「なぜか球速が…」

田尻耕太郎スポーツライター

今季初のヤフオクD親子試合

4月5日、ホークスの2軍は今季初の親子試合に臨み、ヤフオクドームでドラゴンズと対戦した。試合開始は10時10分。

【4月5日 ウエスタン・リーグ ヤフオクドーム 529人】

中日     000102000 3

ソフトバンク 000000200 2

<バッテリー>

【D】○伊藤(2勝0敗)、岡田、三ツ間、S祖父江(1敗3セーブ)――松井雅

【H】●笠原(1勝1敗)、星野、柳瀬、岡本、スアレス――拓也、細川

<本塁打>

なし

<戦評>

ホークスは反撃及ばず1点差で敗戦。ドラゴンズと入れ替わる形で2位に転落した。

先発の笠原は5回1失点と好結果も悔しい黒星。4回にベテラン森野にタイムリーを浴びた場面を悔やんだ。さらに2番手の星野が2失点。スライダーは切れたが、直球が走らずに苦しい投球となってしまった。

反撃の7回は李杜軒の中越え2点二塁打。しかし、三塁を欲張りアウト。試合展開を考えれば、暴走と言われても仕方がない。その他では4番の江川が2二塁打と持ち前の長打力をアピール。塚田も2安打を放った。

ドラゴンズ森野、開幕2軍も健在アピール

ドラゴンズは小笠原新監督が指揮を執る
ドラゴンズは小笠原新監督が指揮を執る

ドラゴンズは先発の伊藤が好投。7回途中までを投げた。直球は常時140キロ台中盤をマーク。スライダーは相手打者が完全なボール球に手を出すほどの切れ味で、さらにフォークも冴えた。

また、自身10年ぶりの開幕2軍スタートとなった森野は先制タイムリーと二塁打を放ちマルチ安打。ウエスタンでは12試合に出場して打率.351と健在ぶりを示している。

笠原、130キロ直球でも押し勝つ

先発した笠原投手
先発した笠原投手

笠原大芽が摩訶不思議なピッチング。

普段は140キロ超のストレートが130キロ台前半。120キロ台もたびたび見られた。故障かと心配したが、5回まで投げて3安打1失点。ストレートで空振りも取り、押し勝ってポップフライに打ち取るシーンも多かった。

「なぜかヤフオクドームだとスピードが出ないんですよ。でも球速に関係なく、押せたと思います」と笑顔を浮かべて話した。

負け投手になったが、内容でアピールに成功。昨季は3軍が主戦場だったが、今季は2軍ローテに入り3試合目の先発だ。

「森野さんに打たれたところは反省点。1軍に行けばあれくらい力のある打者が並ぶわけですから。ただ、去年は思い通りにいかないことが多かったけど、今年は順調に来ています。この調子を続けて、1軍に先発として呼ばれるように頑張ります」

ヤフオクドームでの先発は本人いわくプロに入って初めて。中学以来だった。「今日はお客さんが少なかったので。満員になって音があれば、また変わるんでしょうね」と、この先にある1軍デビューを見据えるように話していた。

2年目古澤は前日に高知からバスで帰福。そして・・・

古澤選手、オツカレサマ!
古澤選手、オツカレサマ!

ところで、ファーム施設が筑後市に移って初のヤフオクドーム親子試合。

寮生の若鷹はどのような動きをしたのか。

「寮生はドーム近くのビジネスホテルに前泊でした」(真砂勇介)

また、福岡市内から県南に転居した選手は、自費でドーム近隣のホテルに泊まるなど対応したそうだ。

ところで最もハードスケジュールだったのが2年目の古澤勝吾。

先週金曜日から3軍の高知遠征に帯同。3日(日)が雨天中止となり、4日(月)まで滞在が延びた。

結局4日も中止となり、チームは練習を終えて昼過ぎに福岡に向けて出発したが、3軍はバスでの移動である。

高知から福岡は8時間ほどかかる。到着したのは午後10時過ぎだったとか。

「それでも試合中止でしたから。仮に昨日試合があっても、今日の試合(10:10開始の2軍戦)に参加予定でしたから」

ただ残念ながらこの日は出場機会はなかった。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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