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黄金時代のエースと監督が、栄光の地へ戻ってきた。ただし、それぞれの立場は異なり…

宇根夏樹ベースボール・ライター
チャーリー・マニエル(左)とコール・ハメルズ Oct 15, 2008(写真:ロイター/アフロ)

 8月14日、コール・ハメルズ(シカゴ・カブス)が、シチズンズバンク・パークのマウンドに上がった。

 この球場でハメルズが投げるのは、2015年7月19日以来だ。その12日後に移籍するまで、ハメルズはフィラデルフィア・フィリーズに在籍し、シチズンズバンク・パークをホームとしていた。

 2007~11年の地区5連覇中、どのシーズンもローテーションにいたのはハメルズだけだ。ワールドチャンピオンに輝いた2008年は、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズMVPとワールドシリーズMVPを受賞した。

筆者作成
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 一方、ハメルズが登板する前日、フィリーズは打撃コーチの交代を発表した。ジョン・メリーを解任し、チャーリー・マニエルを後任に据えた。

 フィリーズが地区5連覇を果たした時、マニエルは監督を務めていた。マニエルがフィリーズを去ったのはハメルズより早く、2013年8月に解任されたが、翌年、フィリーズのシニア・アドバイザーに就任した。今回の異動は、シーズンが終わるまでの一時的なものだと思われる。

 黄金時代のエースと監督が、ともにワールドシリーズ優勝を味わったシチズンズバンク・パークへ戻ってきた。ただし、それぞれの立場は異なり、ハメルズの好投は(マニエルがその責を担う)打線が抑えられることを意味する。それとは逆に打線が爆発すれば、ハメルズは打ち込まれる。

 結果は、後者となった。ハメルズは1回裏と2回裏に2点ずつを奪われ、3回裏の先頭打者から4連打を浴びたところでマウンドを降りた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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