黄金時代のエースと監督が、栄光の地へ戻ってきた。ただし、それぞれの立場は異なり…
8月14日、コール・ハメルズ(シカゴ・カブス)が、シチズンズバンク・パークのマウンドに上がった。
この球場でハメルズが投げるのは、2015年7月19日以来だ。その12日後に移籍するまで、ハメルズはフィラデルフィア・フィリーズに在籍し、シチズンズバンク・パークをホームとしていた。
2007~11年の地区5連覇中、どのシーズンもローテーションにいたのはハメルズだけだ。ワールドチャンピオンに輝いた2008年は、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズMVPとワールドシリーズMVPを受賞した。
一方、ハメルズが登板する前日、フィリーズは打撃コーチの交代を発表した。ジョン・メリーを解任し、チャーリー・マニエルを後任に据えた。
フィリーズが地区5連覇を果たした時、マニエルは監督を務めていた。マニエルがフィリーズを去ったのはハメルズより早く、2013年8月に解任されたが、翌年、フィリーズのシニア・アドバイザーに就任した。今回の異動は、シーズンが終わるまでの一時的なものだと思われる。
黄金時代のエースと監督が、ともにワールドシリーズ優勝を味わったシチズンズバンク・パークへ戻ってきた。ただし、それぞれの立場は異なり、ハメルズの好投は(マニエルがその責を担う)打線が抑えられることを意味する。それとは逆に打線が爆発すれば、ハメルズは打ち込まれる。
結果は、後者となった。ハメルズは1回裏と2回裏に2点ずつを奪われ、3回裏の先頭打者から4連打を浴びたところでマウンドを降りた。