当てはまるとHSP!?繊細さんの『特徴』や『共通点』について
こんにちは、精神科医しょうです。
私は普段、精神科での外来を行い、インスタやvoicyにてHSP気質に関する発信を行なっています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)
HSPとは、敏感で繊細な気質を持った人のことを指し、人口の15〜20%がHSPの気質に該当すると言われています。
繊細すぎる気質を持っているので、日常のさまざまな場面で生きにくさを感じているHSPさんはとても多いです。
HSPに当てはまる人には、どのような特徴があるのでしょうか。
今回の記事では、HSPの気質に当てはまる人の特徴、HSPさんが疲れないための過ごし方について紹介します!
HSPの気質とは?
HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字を取ったもので、「生まれつき非常に強い敏感な気質を持っている人」のことをいいます。
HSPは周りから見ると、少し内気な人や神経質で敏感な人という風に捉えられてしまうのでなかなか共感を得られにくく、自己否定や自己嫌悪してしまったり、周りの人と合わせようと無理をして生きにくさを感じている人がとても多いです。
HSPに当てはまる人の特徴
光や音、強いにおいや刺激に敏感
HSP気質の人は外部からの刺激にとても敏感なため、光や音、強いにおいにとても敏感に反応します。
たとえば人が多い場所に行くと、話し声や物音、香水の強いにおいに敏感に反応してしまい、体調を崩してしまうことがあります。
また、気候の変化や電波、他人の感情や周りの雰囲気など目に見えないものに対しても敏感に反応しやすい特性を持っています。
ほかにも、時計の秒針の音や電化製品の音など他の人から見ると些細に感じるような生活音が気になってしまう場合や、身の回りのあらゆるものが気になって集中できなくなるといったことがあります。
他人の気持ちを敏感に察することができる
HSPさんは他人の気持ちを敏感に感じ取り、深く共感できるという特性を持っています。
そのため、困っている人を見つけたときには相手の気持ちに寄り添いながら手を差し伸べることができます。
しかし、良くも悪くも相手に深く共感してしまうので、過剰に同調してしまったり相手の気分に振り回されてしまい、自分の本当の気持ちを見失ってしまうことがあります。
また、映画やドラマなどの登場人物の内面にも深く共感するので、作品に感情移入しやすい傾向があります。
身の回りの環境の変化に弱い
HSPさんは、自分を取り巻く身の回りの環境の変化にとても敏感に反応します。
引っ越しや転職、結婚や妊娠に伴う生活の変化に弱く、なかなか環境に適応することができず無理をしてしまいがちです。
環境が変わるということは、新しい人付き合いやその空間に慣れていかなければならないということです。
しかし、HSPさんはこうした急激な環境の変化に弱いため、なかなか心と体がうまく付いていかず無理をして体調を崩してしまう人が多いです。
疲れが溜まりやすい
HSPさんは些細な物事の変化や外部からの刺激に敏感なので、普通の人よりも疲れが溜まりやすい傾向があります。
たとえ楽しい予定であっても周りの人に対して常に気を遣っているため、帰宅後はクタクタになってしまうことも多いです。
HSPさんが疲れてしまう場面は、行動しているときだけではありません。
普段から無意識にアンテナを張っているので、テレビを見ているときやSNSを見ているときにもネガティブなエネルギーを敏感に感じ取り、大きく消耗してしまいます。
芸術や音楽などに心を動かされやすい
HSPさんは感受性が高く、音楽や美術などの芸術分野に心を動かされる傾向があります。
共感性にも優れているので作品の持つ本質や背景部分を捉えることがうまく、普通の人よりも何倍も感動すると言われています。
こうした特性を持っていることから、クリエイティブな仕事に就いているHSPさんも多いです。
また、芸術の他にも植物などの自然が多い場所へ行ったり、動物と触れ合うことで癒されるHSPさんも沢山います。
一度に複数の作業をこなすことが苦手
HSPさんは一つの物事を突き詰めて考えることが得意なので、マルチタスクと呼ばれる複数の作業を同時にこなすことが苦手です。
短時間で複数の作業をこなさなければならないときや、一度にたくさんの頼まれごとをされると頭の中がパニックになってしまいます。
また、HSPさんは完璧主義な性格の人が多いので、完璧にしなければいけないというこだわりを持つことで、なかなか別の作業に頭を切り替えることが難しい傾向があります。
HSP気質との向き合い方
自分がHSPだと自覚したとしても、なかなか周りに共感してもらうことができず、生活のあらゆる場面で生きにくさを感じる人が多いのではないでしょうか。
同じ環境でみんなと同じように頑張っているのに自分だけ耐えることができない、つらいことから逃げ出してしまうのは自分の忍耐力や努力が足りないからだと責めていませんか?
そのように自己否定ばかりしている状態が長く続けば、別の心の病気を引き起こしてしまう可能性があるかもしれません。
HSPの気質と向き合うためには、「自分が弱いからだ」「自分が他の人より劣っているからだ」というような考えをまず手放しましょう。
甘えているわけでも劣っているわけでもなく、「HSPの気質」として正しく受け入れてあげることが大切です。
HSPには優れている面がたくさんあることを知り、「この特性は何かに活かせるはず」と前向きに考えてみることから始めてみましょう。
HSPの人が疲れないための過ごし方
刺激を遮断するアイテムを使う
光や音など外部からの刺激が気になる場合は、刺激を遮断するアイテムを使ってみましょう。
雑音が気になる場合はイヤホンをして好きな音楽を聴いたり、もしくは耳栓をしてシャットアウトすることがおすすめです。
強い光が気になる人は、室内であれば光が漏れないカーテンをする、外にいるのであれば遮光眼鏡をつければ強い日差しなどを和らげることができます。
匂いが気になる人は、マスクで鼻を覆ったり、お気に入りの香りがするものを持ち歩いて時々嗅ぐようにするなど工夫するようにしてみましょう。
刺激の少ない環境に身を置く
疲れを溜めないためには、刺激の少ない環境に身を置くことが大切です。
人混みのある場所にはなるべく行かないようにする、人が多い時間帯には電車に乗らないようにするなど、刺激が多い場所に行かないというのは効果的な方法のひとつです。
また、人付き合いにおいても同じように対応することができます。
たとえば、普段愚痴や悪口ばかり言ってくる人や一緒にいると疲れを感じてしまう人がいるのであれば、なるべく距離を置くようにしてください。
負担だと感じる人とは付き合いをやめて、自然体でいられる人間関係を大切にするようにしましょう。
刺激を受けたあとは自分を癒す時間を持つ
外部からの刺激を受けたあとのHSPさんは、心身共にとても疲れ切っているはずです。
自分を癒す時間を十分に持つようにしましょう。
ゆっくり湯船に浸かったり、お気に入りの音楽を聴く、読書をする、ストレッチをするなど自分なりのリラックス法を持っておくとよいでしょう。
HSPさんの疲れを取る方法として効果的なのは「睡眠をとる」ことです。
肌触りの良い寝具やパジャマを用意して、質の良い睡眠をとるようにしましょう。
まとめ
HSPに当てはまる人の特徴について紹介しましたが、当てはまるものはありましたか?
HSPは病気ではなく、その人自身が持つ気質のひとつです。
しかし、HSPの持つ特性によって刺激を受け続けた結果、ストレスなどでうつ病を発症してしまい日常生活に支障がでる可能性があります。
つらい状態が長く続いている場合は、無理をせずにカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
長所となる部分はたくさんあるので、「私はHSPだから……」とマイナスに考えるのではなく、生まれつき持っている才能のひとつとしてポジティブに捉えるようにするとよいでしょう。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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