タイガース・安芸キャンプの練習試合《2/15》JR四国に5安打のみ
きのう15日はタイガース春季キャンプの第3クール最終日。安芸市営球場では社会人チーム・JR四国を迎えての練習試合が行われました。きのうは、もと阪神の吉田浩さんと庄田隆弘さんが、それぞれ指導している野球チームの子どもたちを率いてキャンプ見学。スタンドのお客様も14日より多めだったような気がします。その14日の試合前練習で右足首を捻った植田選手は、この日も欠場。お母さんはお昼前に「もう帰ります…」と寂しそうでしたよ。来週またいらしてくださいってのは無理ですかね。
内野手が足りません…
15日はついに『セカンド俊介』という文字がスタメンにありました。5回からは、14日にサードで出た岡崎選手がセカンドで出場。植田選手の他にも、黒瀬選手が右ふくらはぎ、森越選手が右ひざ、坂選手も右ひざと別メニュー組が多い内野陣。黒瀬選手は打撃メニューに合流して、守備練習もしていますが試合はもう少しかもしれません。森越選手は復帰した直後にまた痛めた模様。坂選手は既に試合出場中ですけど、新井選手が沖縄へ行くとなると…また足りませんねえ。岡崎選手に、あとはショートやねと言ったら苦笑しつつ「次はピッチャー」と言っていました。
ほんと笑い事じゃないんですよね。これ以上ケガ人が出ないように、という意味もあっての7回制だったのでは?何とか無事に済みました。ただし11日や14日のように打ちまくったわけではなく、阪神が5安打 6三振 3四球、JR四国も5安打 5三振 3四球と似たような打撃内容。4回に逆転して、1点リードのまま逃げ切っています。
《練習試合》
阪神-JR四国 (安芸)
JR 001 000 0 = 1
阪神 000 200 0 = 2
※特別ルール ※7回まで
◆バッテリー
【阪神】鶴-藤原 / 小豆畑
【JR】南川(4回)-藤川(2回)-田内(1回) / 小林-岡田(6回~)
◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)
1]中:横田 ( 4-0-0 / 2-0 / 0 / 0 )
2]左:田上 ( 4-1-0 / 1-0 / 0 / 0 )
3]指:関本 ( 1-0-0 / 0-1 / 0 / 0 )
〃打指:藤井 ( 1-1-0 / 0-0 / 0 / 0 )
4]三:新井 ( 2-0-0 / 1-1 / 0 / 0 )
5]遊:坂 ( 2-0-0 / 1-1 / 0 / 0 )
6]二右:俊介 ( 3-1-0 / 0-0 / 0 / 0 )
7]右:狩野 ( 2-2-1 / 0-0 / 0 / 0 )
〃二:岡崎 ( 1-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )
8]一:一二三 ( 3-0-0 / 1-0 / 0 / 0 )
9]捕:小豆畑 ( 2-0-1 / 0-0 / 0 / 0 )
◆投手(安-振-球/暴投-失策/失点)
鶴 4回 60球( 3-2-3 / 0-0 / 1 )
藤原 3回 42球( 2-3-0 / 0-0 / 0 )
鶴が3安打1失点、4回に逆転
鶴は1回、先頭に初球を打たれショート内野安打、犠打で1死二塁としますが、3番・上野翔を空振り三振、4番・小林を右飛に仕留め、2回は1四球のみで無失点でした。ところが3回、1死を取ったあと1番にフルカウントから四球を与え、2番・岩部に右前打。これで一、三塁となり、2死後に小林の右前タイムリーを浴びて先取点を与えます。4回は1四球のみでした。
一方、打線は1回に田上が、2回に狩野が、ともに左前打を放つも得点に至らず。先制された直後の3回も関本が四球で出ただけ。しかし4回、坂が四球を選び、俊介の左前打で無死一、二塁。続く狩野が中前へ同点タイムリー!さらに一二三の中直で1死一、三塁となり、小豆畑が中犠飛!勝ち越しに成功です。次の横田は1ストライクからの2球目をレフトポールぎりぎりにファウル、追い込まれたあとフルカウントまで持っていきましたが…結果は空振り三振。
ついで藤原が登板。5回は空振り三振を含む三者凡退。6回は先頭の小林に左前打され犠打で二塁へ。2死後、代打・入福にショート内野安打を許し一、三塁。続く武市司へカウント1-1としたところで一塁に代走が送られます。3球目でこの代走が走り、その間に三塁から小林の代走・岡田がホームへ。クロスプレーの末、タッチアウト!7回は2奪三振の三者凡退で、藤原は3イニング無失点でした。
打線は5回、1死後に関本の代打で藤井が初出場。きっちり左前打を放ちますが、新井と坂は連続三振。6回は三者凡退。そして7回はJR四国の3人目・田内の前に、横田と田上が連続三振に倒れるなど三者凡退。テンポのいいピッチングに、なすすべなく片付けられた感じです。ここでベンチから全員がライトの芝生付近へ移動。あれ?あれれ?と見ていたら…どうも試合終了の雰囲気。そこで我々は初めて、7回で終わる予定だったことを知った次第です。
良太「1軍に新風吹かせてくる!」
おまけにミーティング後すぐメイングラウンドは整備に入り、特打や特守といった個別の強化メニューもなさそうな気配でした。その時、どこかから大きな声が。「ファースト、ファースト、セカンド、セカンド」と言っているので、どうやら声出しですね。ホームベースから、一塁ベース横で並ぶコーチ陣に向けて声を張り上げているのはルーキーの植田選手です。
ダメ出しをもらってやり直しているようで、その最後はこんな言葉でした。「あした一日はしっかりやれることをやって、あさって本隊に合流できるよう頑張ります!よろしくお願いします!」
そして引き揚げる途中の新井良太選手が、おもむろに一塁ベースへ。直立して「新井良太、32歳!あすから沖縄に行くかもしれません!」と。ここで周りから「おおー」「かもって、行くんだろ?」という声が上がり、スタンドに残るお客様からも拍手が起きました。続けて新井選手は「1軍の…、1軍に…」と詰まり、素早く「噛むなよ~そこで」とツッコミが(笑)。ひと呼吸おいて「1軍に新風を吹かせられるよう頑張ってきます!ご静聴ありがとうございましたぁ!」。素晴らしい所信表明でした。
なお掛布DCは「状態は悪くないし、バッティングが本当にいいよ。柔らかくてバランスがよくて、去年とは違う」と、1軍合流に向けて新井選手の打撃に太鼓判を押しています。
「渋い試合だったね」と古屋監督
では試合についての談話をご紹介します。まず古屋監督は開口一番「渋い試合だったね。まあ毎回はね」と5安打の打線を振り返りました。鶴投手については「慎重だったかな。まあ社会人相手に投げづらいかもしれないけど」とのこと。新井選手は沖縄へ?「自分で宣言してたじゃない(笑)。打席は四球、投ゴロ、三振だったけど守れたんでね。守備が心配だったので、一歩前進。いったん大阪に帰って、あした行くんじゃない?」と話しています。
また藤井選手が代打で初出場しましたが「マスクは21日か22日かな。1軍がきょう紅白戦に全員出るって聞いたんで(こちらも)何かの形で使うというのは藤井に言ってあった。打っちゃうもんねえ!経験っていうことかな。横田もああいう風に打てればいいのに」と古屋監督。
その流れで横田選手の話になりました。1打席目、スリーボールになったあと空振りを2つして、結局セカンドゴロに倒れた件です。「スリーボールから、あんなの振らなくてもいいのにね。普通は打たないけど。まあ今は積極的にいってるから。普通は打たないよね。ああいうところが規格外かな。規格外のホームランを打ってくれることもあるでしょう」。確かに、それは期待できそうです。
鶴「バランスが良くなかった」
鶴投手は、前回の登板(11日・西武戦)に比べて少し投げにくそうな感じがしたので、何か試したいことがあったのかと尋ねてみたところ「試していることはありますけど…きょうは良くない方が出ました」と言います。それは?「バランス、ですね。全体的な。きょうはバランスが良くなかった。でも大丈夫です!」と笑顔。投げ終わったあとも、久保投手コーチと一緒にやっていましたからね。
久保コーチは「道半ばです。重心、バランス。いろいろ試しながらやっていたよ。もうひとつ乗り切れなかったかな。でも全体的に悪くはない。決まるところはきまっていた。これからです」と、今はまだ途中であると強調しています。
また小豆畑選手は「11日に比べて、きょうはあんまり良くなかったですかね。いつもいつも調子がいいわけじゃないけど、その中で4イニングまとめてくれた。決め球の精度があまり良くなかったので、早めの勝負を心がけたらよかったかな」と、自身の反省も口にしています。なお4回の犠飛が勝利打点なので、それを聞くと「いやいや、その前に点を取られちゃダメでしょ」。キャッチャーとしての言葉のみでした。
藤原「もっと直球をドーンと!」
鶴投手と同じく、はや2試合目の登板だった藤原投手は「まだ全然。3イニング目(7回)だけ良かった」というコメント。どのあたりが?「初球の入りとか、球が弱いですね。まだドーンといけず、そおっといってる感じがします。3イニング目は真っすぐがドーンドーンと入って、そしたら早いカウントで勝負できました。フォーム的なこともあるけど。それを、よーいどんで最初から出せれば」
ドーンといけないのは何故でしょう。「ストレートがまだ探っている感じ。スライダーやチェンジアップは『ボールでいい』ってくらいで投げて、マシになってきたんですが…。真っすぐが思ったゾーンに入っていかないとダメですね。これからシーズンに入っていったら『2球に1球はストライク』という気持ちを持たないと。去年もそれで苦労したので」。そう、ストライクが入らなくて試行錯誤していた時期がありましたね。ことしは、力のこもった真っすぐが常にビシバシ決まるよう期待しています。もちろん1軍で。