今冬の厳しい寒さはあと一両日で終わり
立春寒波
令和2年(2020年)の冬は、暖かい日が多く、記録的な暖冬となっていましたが、暦の上の春である「立春(2月4日)」以降は、立春寒波が襲来しています。
2月9日(日)も西高東低の冬型の気圧配置となり、最低気温が氷点下となった(冬日となった)観測地点が581か所(全体の63%)もありました。
また、北海道旭川市の江丹別で最低気温が氷点下36度を観測しました。
東北北部から北海道では、日最高気温が氷点下である真冬日になりそうです。
西高東低の冬型の気圧配置は、日本海に低気圧ができることで少し弱まりますが、この低気圧が日本の東海上に抜けると、再度強まります(図1)。
また、日本海に出来る低気圧は、上空に強い寒気を伴っていますので、この低気圧が東日本を通過する時には、大気が不安定となりますので、落雷や竜巻などの突風に注意が必要です。
ただ、寒気の強さの目安となる上空5500メートルで氷点下36度の等温線は、2月10日の朝以降は日本から離れてゆきます(図2)。
このため、2月11日の建国記念の日以降は全国的に気温が上昇します。
寒暖差の大きい一週間
札幌の2月の最高気温と最低気温の予報を見ると、週初めの真冬の気温から、週終わりの3月下旬から4月上旬の気温まで上昇します(図3)。
最低気温でさえも、週初めの最高気温を上回ります。
2月19日は暦の上で「雨水(うすい)」、空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になるとされる日です。
また、雛人形を飾る日として良いとされる日です。
昔から農耕の準備を始める日とされてきた「雨水」の頃にちょっとした寒気が南下してきますが、下がって平年並みです。
東京も事情は同じです(図4)。
東京の週末は、最低気温でさえも、立春寒波の時の最高気温を上回ります。
ただ、福岡は雨水の頃の寒気の南下が立春寒波に準ずるほど大きそうです(図5)。
いずれにしても、今冬の厳しい寒さは、あと一両日で終わりそうです。
タイトル画像、図1、図2の出典:ウェザーマップ提供。
図3、図4、図5の出典:気象庁資料とウェザーマップ資料をもとに著者作成。