【田原市】芳醇なホップの香りに深呼吸。田原生まれのクラフトビール
気温も高くなってきて、冷たい飲み物が美味しい季節が到来。田原産のクラフトビールが飲めるお店があると知り、行ってみました。場所は田原町赤石、道の駅田原めっくんはうすの近くです。こちらでは、ホップを効かせたIPA(India Pale Ale:インディア・ ペール エール)や田原のお米・果物を使用したクラフトビールが味わえます。
お店の外観
ヤマナカ(スーパー)の北側に3つの店舗が並ぶ一角があります。その中のひとつがクラフトビールのお店「HIGH LIFE BREWING」。電球の灯りが目印です。
タップルームとは?
今回伺ったのはタップルームといって、クラフトビールの醸造所がビールをお客さんに提供する場所です。カウンター席は4つ。
こちらでは2023年8月末に醸造開始、10月から販売を始めました。当初は製造を中心に土日のみ営業していましたが、最近ではイベント出店を調整しながら平日も営業。(5月~8月の間、月・水・金曜日は田原ABホテル横でビアガーデンを出店中。タップルームの営業は土日)※5/17は豊川イオンにて出店
お店の奥には醸造所があります。足を踏み入れると、ホップの香りでしょうか、ふんわりとフルーツのような香りがしました。
ビールの種類
クラフトビールとは小規模な醸造所が作る多様で個性的なビールのこと。麦芽をベースに様々な副原料を加えます。「副原料をどうマッチングさせるかによって、色・香り・味わいなどが変わります」とのこと。泡のきめ細かさは穀物の種類によるそう。香り付けにフルーツを加えることもできます。話を聞いていて理科の実験みたいで面白そうだなと思いました。
メインで作っているのは、IPA・ヘイジーIPA・ライスラガーの3種類。貯蔵するタンクの空き具合を考えながら新作を作ります。
「こちらではIPAといって主にホップ(麦)を効かせたビールを中心に作っています。自社オリジナルのIPAを基本に、新しいビール作りを試みています」
IPA(インディア・ ペール エール)は、ペール(淡い)エール(ビール)をイギリスからインドに輸送する際、保存が効くよう大量のホップを使いアルコール度数を高めにしたことが由来。
「ヘイジー」というのは「濁り」のあるIPAのこと。「ライスラガー」は、一般的に生ビールとよばれる、喉ごし重視のビールだそう。
ビールは鮮度が大事!
「ビールは鮮度が大事」といいます。醸造酒といえばワインなども思い浮かび、熟成期間が数年から数十年に及ぶものもありますが、クラフトビールは鮮度が重要。ビールの仕込みにかかる期間は1ヶ月~1ヶ月半です。その後、主原料のホップ由来の香り成分が3ヶ月程で減退してくるといわれています。
①West coast IPA アルコール6%
②NEW Engjand IPA 6.5%
③ストロベリーミルクシェイクIPA 4.5%
④シングルhop「return(リターン)」5%
⑤アメリカンIPA「Julien(ジュリアン)」7%
⑥田原ライスラガー 5%
価格はグラスMサイズ(およそ295ml)660円(税込)から。量り売り10ml20円〜25円。
おつまみには、ウィンナーとタコスが用意できるとのこと。「(二軒)隣の焼き鳥も」と。「え?そこもオーナーさんのお店なんですか?」と初めて知った、二軒隣(炭火焼き鳥正)の焼き鳥を持ち込むことも可能です。
ビールを注ぐところをアップで撮りたかったのですが、後ろ姿ですみません。
今回注文したのは④と⑥
④リターン
とても香りが豊かで、グラスに顔を近づけると思わず深呼吸したくなりました。口に含むと爽やかな風味と程よい苦み。果物が入っているのかと思うくらいフルーティーに感じました。
⑥田原ライスラガー
さっぱりスッキリ飲みやすい!いろいろな種類のお料理と一緒に楽しめそうです。田原市野田町で作られたお米が副原料に使用されています。
グラスはビールの個性に合わせて用意されています。ホップの香りが豊かな④リターンには香りを味わってもらえるよう、丸いグラスを。
クラフトビールを作ったきっかけ
「もともと飲食店に勤めていて、お店(タマリバ)を開業することになりました。その前にいろんな世界を見てこようと訪れたのが、知人の住むアメリカのカルフォルニア州・サンディエゴという地域。そこにはたくさんの醸造所があり、クラフトビールに出会いました」とオーナーの藤城さん。
アメリカのビール市場ではクラフトビールの占める割合が高く、ホームブリューイングといって、家庭でも自家製ビールを楽しむ文化があるそう。日本ではクラフトビールはまだまだ小さな市場規模ですが、徐々に広がってきています。日本のクラフトビールも飲んでみて「自分のお店でもクラフトビールをお客さんに飲んでもらえたら」との思いが強くなりました。
名前の由来
「HIGH LIFE BREWING」ハイライフブリューイング。直訳すると「ハイライフ」は「高貴的な生活」。「ブリューイング」は「醸造」。どういった思いで名前を決めたのか聞く聞くと、「地元のサーファーのチーム名が由来です」とのこと。「以前はよく田原の海でサーフィンをしていたんです。リスペクトする気持ちもあって、地元のプロのサーファーのチーム名『HIGH LIFE』からお店の名前をつけました」
今後の目標
今後の目標を聞いたところ、「これからも新しいビール作りに挑戦していきたいです。タンク一つあれば、伝統的なクラフトビールから新しいものまで、幅広く作ることができる。田原生まれのビールが、いろんなところを旅してほしいと思っています」。最近は、田原のトマトや甘夏を使ったビールを仕込み中だとか。フードロスについても考え取り組みます。会社に依頼されて作るオリジナルビール(OEM)もはじめたそう。田原の町から、これからどんなビールが生まれるのか楽しみです!
▼田原市内の「HIGH LIFE BREWING IRAGO.JAPAN」のクラフトビール取扱店
・道の駅(田原めっくんはうす・赤羽根ロコステーション・伊良湖クリスタルポルト)
・Mamma マンマ(スーパー)
お隣、豊橋市内でも藤川酒店、一期家一笑で取り扱いがあります。
▼量り売りについて
タップルームでは量り売りも可能。「グラウラー」という炭酸の抜けないタンブラーを持参すると購入できます。10ml20円〜25円。
▼ビアガーデン
田原駅前の田原ABホテル横にて、月・水・金オープン!(5月~8月予定・5/17は豊川イオンにて出店)
※内容と価格は2024年5月時点のものとなります。
基本情報
住所:愛知県田原市東赤石5丁目1-103
電話:080-5105-9258
営業時間:15:00~22:00
定休日:水曜日(ビアガーデン出店期間中、タップルームは土日のみ営業)
駐車場:有り
最寄り駅:豊橋鉄道渥美線:神戸駅、三河田原駅から徒歩15分/ぐるりんバス:渥美病院前、東赤石、ふれあい支店から徒歩5分
ビアガーデン:田原駅前の田原ABホテル横にて、5月~8月の間、月・水・金Open。(雨天中止、他のイベント出店と調整有り)
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