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都知事選:主要各候補が東京カジノに関するスタンスを表明

木曽崇国際カジノ研究所・所長
(写真:アフロ)

昨日放送のBSフジ「プライムニュース」にて、鳥越、増田、小池の東京地知事選主要候補がそれぞれ東京カジノ誘致に関するスタンスの表明を行いました。

プライムニュース ハイライトムービー

2016/7/14 『都知事選候補が生集結 「首都の顔」選択SP』【後編】

http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/day/d160714_1.html(22分45秒あたりから)

○鳥越:

「カジノは反対です。当然、 カジノにのめり込み、生活を破壊される人が必ず出てきます。そういう悲劇は見たくありません」

○増田:

「カジノについて東京が先頭を走る必要はないと思います」

○小池:

「カジノについては、カジノというよりはIRという形で統合型リゾートという発想ですから、私はこれは有りではないか」

まぁ、鳥越氏はカジノ反対を掲げている共産党の支持を受けていますし、同様に過去の東京都知事選出馬時にカジノ反対を公約化してきた宇都宮氏と政策調整をした上で今回の選挙に臨んでいますから、当然のこととして「東京カジノ誘致反対」を明言。一方、小池氏はこれまで国会議員としてカジノ合法化と統合型リゾートの導入を推進するIR議連に所属してきましたから、これまた当然のこととして「東京カジノ誘致賛成」を明言しました。そして、その中間的スタンスを示しているのが増田氏、といったところでしょうかね。

個人的には、各候補のカジノに関するスタンスが明確になった事で非常にスッキリしたわけですが、もう一つの関心事はアフターオリンピック、特にオリンピック後の東京の都市政策についてのお三方の見解を是非伺いたいところ。

各報道番組や討論会において、東京オリンピックへの対応に関しては必ず質疑があるワケですが、一方でアフターオリンピックの対応に関して、しっかりとした質疑の場が設けられている場面は未だ見た事が有りません。しかし、東京オリンピックなんてのは開催が決定し「やるべき事はやらなければいけない」局面に既に至っているワケすし、実は実態としてパラリンピックまで含めても2ヵ月足らずしかない一過性のイベントであるワケで、むしろそこを「最大風速」として現在各所で整備されている都市インフラをその後、どのように活用してゆくのかの方に、これから都知事として立つ方々の「大きなビジョン」の表明が求められているのではないかと思います。

この点に関して、是非、後続の討論企画等で質疑機会を作って頂ければ幸いです。

国際カジノ研究所・所長

日本で数少ないカジノの専門研究者。ネバダ大学ラスベガス校ホテル経営学部卒(カジノ経営学専攻)。米国大手カジノ事業者グループでの内部監査職を経て、帰国。2004年、エンタテインメントビジネス総合研究所へ入社し、翌2005年には早稲田大学アミューズメント総合研究所へ一部出向。2011年に国際カジノ研究所を設立し、所長へ就任。9月26日に新刊「日本版カジノのすべて」を発売。

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