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11敗目サンウルブズ、日本代表候補の一部はこの日限り?【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
左からハンセンヘッドコーチ代行とプライア―(著者撮影)。

 国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦するサンウルブズは5月25日、東京・秩父宮ラグビー場での第15節でレベルズに7-52と完敗。戦績を2勝11敗とした。スコット・ハンセンヘッドコーチ代行とダン・プライアーゲームキャプテンが会見した。

 この日は最高気温32度と暑さに見舞われるなか、攻守でエラーに泣いた。チームは今秋のワールドカップ日本大会に向け日本代表と同種のプレースタイルを採用。海外出身者を主軸に据えている。

 以下、共同会見時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――アタックで無理があった。

ハンセン

「アタックのところでチャンスを見つけ、スペースへアタックすべく、キャリーを細部にわたって意識し、勢いをつけたい。正直、キャリーかオフロードかの判断が上手く行っていない。来週、修正できるようマインドセットを整えたい」

――0-14とリードされて迎えた前半途中、敵陣深い位置でペナルティーキックを得ながらショット狙わなかった。

プライアー

「その場面は覚えています。今週、敵陣ゴール前5メートルのところでのラインアウトを練習していて、相手はイエローカードをもらっていて数的優位だった。チームメイトを信じてトライを狙いに行く判断下しました」

――チャンスでミスが起きたり、要所で防御のリンクが切れたり。何が要因か。

プライアー

「アタック、ディフェンスでいくつかエラーが何個かありました。早く(所定の立ち位置へ)セットして前に出ることを目指しましたが、早くセットできないことで前に出られず、プレッシャーのないなかでのミスを起こした。来週はセットを早くするところからしっかりとやっていきたい」

――スクラムでドミネートされた。

ハンセン

「正直、そこの部分は来週もハードワークをするだけ。スコッドはいまいる選手で全部です。あとは、コミュニケーション。コナン・オドネルも入ってきて、サンウルブズとコンビネーションを合わせ、成長していくと思う。マーティ・ヴィールスクラムコーチもフロントローと上手くやっています。イライラしますが、ユニットとしてセットピースをやっていく。セットピースはすごく大事なので、コンビネーション、システムを信じて、お互いにサポートし合っていくことが大事」

――暑さは。

プライアー

「暑かったですがそこ(結果)への影響はない。自分たちのチームのコンビネーション(の強化)、エラーを減らすことを準備してきた」

――シーズン終盤にもかかわらず、チーム力が上がっていない要因は。

ハンセン

「選手はよく頑張ってくれている。怪我人もいますが、大事なのはコントロールできることをコントロールしていくこと。次の3試合でシーズンがどう終わるかが変わる。過去を気にしていても仕方がない。これからもお互いに信頼してやっていくのが大事。渡瀬裕司CEOが、『ホームのファンの前でいいプレーを』と話してくれた。来週もファンの前でいいパフォーマンスができるようにしたい。これからもいいチームになるようハードワークをする」

――ウルフパック(スーパーラグビーの2軍格などと試合をおこなってきた日本代表候補チーム)へ補強のリクエストは。

ハンセン

「ウルフパックとサンウルブズはすごくユニークな関係。怪我人が出た場合はジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチにサポートしてもらって選手を送ってもらってもいます。それによって選手が行き来することもありますので、スコッド内での交代もうまくやっていきたい。5人の選手は、日本代表のスコッド(6月3日発表の候補メンバー40名か)にはいるため(サンウルブズでは)きょうの試合で最後です。頑張ってくれた。称賛に値します」

 

 最後の質疑で出た「5名」は、レベルズ戦のメンバー23名のうち「ラグビーワールドカップトレーニングスコッド」に入っていた選手、代表復帰を目指すトンプソン ルークという計10名のうちの「5名」と見られる。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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