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「ザ・昭和」な一杯は博多ラーメンの歴史の1ページ。昔ながらのあっさり豚骨にはワンタンがよく似合う。

ラーログ/福岡グルメレポートインスタグラマー/グルメライター

伝説のラーメン「三洋軒」

その昔、博多ラーメンの歴史の1ページを語るお店に「三洋軒」という名があります。もともとは屋台発祥ともいわれ、福岡県の糟屋郡というエリアを中心に名店と呼ばれる伝説のお店です。その歴史は深く、戦後の博多ラーメン発祥の時代からであり、その味を受継ぐお店もまた伝説の1ページ。そのひとつがこの「須恵三洋軒 本店」です。本店というのは他に支店も持っており、その原点となるのがこちらです。

「三洋軒」は〈元祖〉がその味を受継ぎ、さらに〈須恵〉と〈志免〉、そして〈支店〉が継承しています。〈元祖〉はもう閉店しているので、現在受継ぐお店がそれぞれ伝説としてまた歴史を歩んでいます。その味は地元民には圧倒的な人気を誇り、この「須恵三洋軒」も売切れ次第終了という人気店です。。

お店はお昼のみの営業で、しかも売切れたら閉店。なので開店と同時に多くの人が訪れます。店内はコの字型のカウンター席と、両横には座敷席。サラリーマンからご家族でのお客さんまで幅広い客層が訪れています。やはり地元を含め、博多人からは圧倒的な支持を集める、これぞ地元の名店。

ワンタンメン

ラーメンはもちろん伝統の豚骨一本。もやし、チャーシューのトッピングがある中、やはり昔ながらの博多ラーメンにはこれ。ワンタンがよく似合います。基本はねぎとチャーシュー、そこに大きなワンタンが浮かびます。このシンプルなビジュアルこそ歴史を語る伝説の一杯。

表面にラード感を感じながら、濃度は高すぎずカエシの効いた味わいこそ「三洋軒」の一杯。この絶妙のバランスこそ博多ラーメンの真髄。豚骨の旨味はしっかりと伝わりながら、後味はスッキリいただける、これぞ「ザ・昭和」な一杯。

浮かぶワンタンを横目に、まずはスープからいただき、そして麺を啜る。元ダレの効いた味わいは濃すぎず薄すぎずで優しい味わい。口当たりの良い、どんどん飲み進めたくなるようなさっぱりとした豚骨スープです。

細麺よりも太め、中太くらいのサイズでしょうか。この昔ながらのあっさり豚骨にあうのは、やはり低加水のパスッとした歯切れ良いストレート麵。小麦の味わいも良く、スープとの相性もバッチリです。

そして、博多ラーメンのお供に絶対チョイスしてほしいワンタン。トゥルンとして少しニンニクが入っているでしょうか。その味わいの風味が最高。このイニシエ系のラーメンにはワンタンは間違いないんです。

脂感は控えめですが、昔ながらのさっぱりした巻きチャーシュー。タレが染みていて、スープとの良き絡みの美味しさです。

そして卓上の辛子高菜。結構辛いですが、これがいい味をまた出すんです。

替玉して味変。一度で二度美味しい。これも昔ながらの博多ラーメンを楽しむ真骨頂です。

辛子高菜の他に紅ショウガとおろしニンニク。これも定番です。お好みにあわせていただいくのもいいですが、やはりラーメン本来の味を味わってほしい。

卓上調味料は、ゴマにコショウにラーメンのタレ。あとは餃子用のタレ。

博多ラーメンの歴史を語る一杯と言っても過言ではない「須恵三洋軒」。現在は、松島と古賀にも支店を持っています。この懐かしい、昔ながらの博多ラーメンの原点を歩む1ページの名店。博多からは少し離れていますが、ルーツとなる味はこんなところで出会うことができます。旅で訪れたなら、レンタカーを借りてでも訪れる価値があるお店です。

須恵三洋軒 本店

住所:福岡県糟屋郡須惠町植木1234−3

営業時間:11時00分~15時00分

     ※売切れ次第終了

定休日:不定休

駐車場:有

インスタグラマー/グルメライター

福岡のラーメンインスタグラマー&グルメブロガー/KBCテレビ「高校生のじかん」出演中/一日一麺をモットーに年間400杯以上のラーメンを食すラーメンマニア/日々孤独に麺活を続ける〈博多のススリスト〉/【 name:Hiroyuki Kikai】/ 福岡の美味しいラーメンを全国に広めたいという思いと、あなたの行きたいお店を見つけるお手伝い。ラーメン以外も、食の宝庫と呼ばれる福岡グルメもご紹介。美味しいメニューをお届けします。ぜひあなたのお店選びのご参考に。instagramもラーログで検索してみてね!

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