マリナーズがこの選手を獲得するのは2度目。前回の在籍は10日間。今回も短期間!?
6月27日、シアトル・マリナーズは、2人の右投手と交換に、カンザスシティ・ロイヤルズから一塁手のカルロス・サンタナ(と金銭)を獲得した。マリナーズが手放したのは、ワイアット・ミルズとウィリアム・フレミングだ。フレミングは、まだメジャーデビューしていない。
マリナーズでは、タイ・フランスが一塁を守っていたが、6月23日の試合で、送球を受けた際に走者と交錯し、左肘を痛めて故障者リストに入った。フランスの打率.316と出塁率.390、OPS.867は、いずれもマリナーズで50打席以上の12人のなかで最も高く、10本塁打は3番目に多い。また、2020年に一塁手としてゴールドグラブを受賞したエバン・ホワイトは、昨年の5月半ばから離脱している。今年の開幕前に、スポーツ・ヘルニアの手術を受けた。
サンタナは、ギターを弾くのがうまいかどうかは不明ながら、選球眼に優れたスイッチ・ヒッターだ。シーズン四球率は、今シーズンの17.0%を含め、13%を下回ったことがない。2016年と2019年には、30本塁打以上――両シーズンとも34本――も記録している。今シーズンは、打率.216と出塁率.349、4本塁打、OPS.690ながら、6月に限れば、打率.357と出塁率.478、2本塁打、OPS1.032だ。
過去にも、サンタナは、マリナーズに在籍したことがある。2018年12月のトレードで、J.P.クロフォードとともにフィラデルフィア・フィリーズから移籍した。
ただ、マリナーズの選手としてプレーするのは、今回が初めてとなる。フィリーズからマリナーズへ移った10日後、サンタナは、タンパベイ・レイズを含む三角トレードにより、マリナーズからクリーブランド・インディアンズへ移籍した(2度目のインディアンズ在籍)。ちなみに、クロフォードは、現在もマリナーズにいて、遊撃を守っている。
サンタナがマリナーズに在籍する期間は、前回ほどではないものの、今回もそう長くないはずだ。2年1750万ドルの契約は、今シーズンの終了とともに満了する。フランスとホワイトを擁するマリナーズが、サンタナと再契約を交わす可能性は、限りなくゼロに近い。サンタナは30代後半、フランスとホワイトは20代後半だ。2人とも、2025年のシーズンが終わるまで、FAにはならない。
あるいは、サンタナのマリナーズ在籍は、もっと短いかもしれない。
マリナーズは借金6を抱え、地区首位のヒューストン・アストロズに12ゲーム差をつけられている。ポストシーズン進出となる、ワイルドカードの3番手に位置するトロント・ブルージェイズとも、7ゲーム差だ。ここから、さらにゲーム差が広がれば、マリナーズが夏のトレード市場で売り手に回り、8月2日のデッドラインまでにサンタナを放出しても不思議ではない。