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藤井聡太挑戦者(18)ストレート奪取か? 木村一基王位(47)カド番しのぐか? 王位戦七番勝負第4局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 8月19日・20日。福岡県福岡市・大濠公園能楽堂において第61期王位戦第4局▲木村一基王位(47歳)-△藤井聡太棋聖(18歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 七番勝負はここまで藤井棋聖が3連勝をしています。

 藤井棋聖はあと1勝で王位獲得となります。もしそうなれば棋聖とあわせて二冠達成。18歳1か月の史上最年少で二冠同時保持となります。また規定により八段に昇段。こちらもまた史上最年少記録となります。

 カド番に追い込まれた木村王位。ここから巻き返すことはできるでしょうか。

 将棋界では3連敗から4連勝の例は過去に2回しかありません。

 1度目は2008年度竜王戦七番勝負。渡辺明竜王が羽生善治挑戦者に3連敗から4連勝しました。

 2度目は2009年度王位戦七番勝負。深浦康市王位が木村一基挑戦者に3連敗から4連勝しました。木村現王位はこの時、巻き返されてしまった側でした。粘りが身上の木村王位。11年後の今シリーズではここから、逆の立場から逆転を目指すことになります。

 藤井聡太棋聖の2020年度成績は将棋連盟が公式に発表している分だけで18勝3敗(勝率0.857)。

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 6月からのハードスケジュールをものとものせず、今年度もハイペースで勝ち続けています。

 一方の木村王位は6勝5敗(勝率0.545)。

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 5敗のうちの3敗は今期王位戦での敗戦です。

 対局は19日9時に始まります。

 8時43分、まず藤井挑戦者が対局室に入りました。淡い緑の夏らしい羽織姿です。

 8時52分頃、木村王位入室。渡辺明新名人と同様の、黒いランニング用マスクをつけての登場でした。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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