ベッドパートナーとの添い寝は睡眠の質が低下!?眠りへ影響が出るケース3選と対策を睡眠健康指導士が解説
パートナーとは「同じベッド」「同じ寝室でベッドは別」「寝室が別」、それぞれのライフスタイルによって異なるでしょう。そしてこの中でも同じベッドで寝ている場合は特に、安心感を得ながら眠れている人、睡眠の質へ悪影響となっている人に分かれやすいかもしれません。
・ベッドパートナーとの添い寝で睡眠の質が低下するケース3選
❶寝返りが不十分になりがち
私たちは1晩に約10~30回ほど寝返りをうつのが理想とされています。寝返りをせずに同じ姿勢で過ごしてしまうと体の疲れが取れにくいですし、体の一部分が圧迫され続け血行不良となることで、肩こり、首こり、腰痛、痺れなど、体のあらゆる部位の不調が引き起こされやすくなります。結果、睡眠の質も低下しやすくなるでしょう。
パートナーと添い寝をしているとスペースが限られてくるため、どうしても寝返り回数は少なくなりがちです。
さらに、パートナーの寝返りによるマットレスの揺れや沈み込みが気になって目が覚めてしまう可能性もあります。
睡眠の質を低下させないことを考えると、ベッドは別々がおすすめです。それぞれが寝返りをうちやすいスペースを確保できるため、身体にもパートナーにも負担がかかりにくくなります。
同じマットレスを使用する場合は、沈み込みや揺れが影響しにくいポケットコイルマットレスがおすすめです。
❷パートナーのいびきが気になる
隣で眠るパートナーのいびきが大きいと、眠りが浅くなり睡眠の質は低下してしまいます。
質の良い睡眠にとって理想的な音の大きさの目安は40デシベル以下とされています。40デシベルとは、昼間の静かな住宅地、図書館内、ささやき声ほどの大きさです。隣から聞こえるいびきの音は、睡眠に悪影響となるでしょう。
いびきをかきやすくなる寝姿勢は、仰向け寝です。仰向けの場合、舌が喉の奥に落ち込みやすくなるため気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。いびき対策には、横向きやうつ伏せ寝がおすすめです。
また、睡眠時無呼吸症候群のため、いびきをかいてしまっていることも考えられます。睡眠時無呼吸症候群の場合は命に関わる可能性があるため、治療が必要です。いびきは自分では気付けないので、過度ないびきや無呼吸がある場合はパートナーがおしえてあげましょう。
❸暑すぎ、寒すぎ、どちらかが妥協した温度環境
睡眠に最適な布団の内側の温度は33±1度とされていますが、寒がりな人、熱がりな人がいるように快適と感じる温度は人それぞれです。
就寝時にどちらかに合わせた空調や寝具で過ごしてしまっていては、もう片方の方の睡眠の質は低下してしまいますし、風邪を引いてしまう可能性も高くなります。
睡眠の質を最優先に考えると、掛布団などの寝具は別々とし、各自が快適に過ごせる温度環境の寝具を使用することをおすすめします。
睡眠が不十分だと、怒りの感情が増えやすいことが報告されています。最適な環境で質の良い睡眠をとることで、パートナーとの喧嘩が減り、良い関係性を築きやすくなるかもしれません。
さいごに
ベッドパートナーと過ごすことで安心感や安らぎ感により質の良い睡眠が得られている方もいらっしゃるかもしれませんが、場合によっては同じマットレス、同じ掛布団、同じ寝室での眠りだと睡眠の質が低下している可能性があります。
パートナーとは、別の掛布団、別のマットレス、別の寝室の方がおすすめの場合もあるので、ライフスタイルを考慮の上、選択肢の1つとしてこれらを検討してみてください。