チームの「意識改革」は、一流ホテルや一流レストランで
チームの意識改革は「場の空気」で
チームの意識レベルは「場の空気」に強く影響を受けます。ですから意識改革をするのであれば、チームの「空気」を変えることが重要です。(※組織・チームの「空気」を4種類に分けてみたを参照してください)
「良い空気」とは何か? これを知るのに最も手っ取り早いのは、「良い空気」の流れている場所へ足を運び、そこでの時間を味わうことです。ポイントは、やはり「締まった空気」です。空気を作り出しているのは人間ですから、人間が創造した「締まった空気」があるところへ出かけてください。
自然が豊かなところも、確かに良い空気があるでしょうし、ゆったりとした地で非日常を味わうことで仲間意識が醸成されることもあるでしょう。しかし、ものまね細胞「脳のミラーニューロン」により、「人」は「人」によって影響を受け、感化されるものです。ですから、人が創りだす「場の空気」を味わうほうがチームの「意識改革」につながるでしょう。
一流ホテルや一流レストランは「締まった空気」に満ちています。建物の色彩、装飾、建材や調度品、照明なども重要です。しかし、そこで働く人が、やる気がなさそうな態度であれば、「場の空気」は悪くなります。
一朝一夕には完成しない空気を味わう
ディズニーランドやUSJなどの大型テーマパーク、リゾートでもいいですね。スタッフたちの姿勢、挨拶、表情、立ち居振る舞い、自主性、誠実さ、行動スピード……等が、ある規律、価値観の上に美しく揃っているなら、「場の空気」は引き締まって感じられることでしょう。一朝一夕には完成しない空気を味わえば、そこに足を運んで共有した人たちも身の引き締まる思いをするでしょう。その空気には価値があります。こういった場所へ、できればチーム全員で一緒に出かけます。一流レストランを予約して、チームの食事会を開催するのもいいでしょう。来期の方針や戦略を練るために、一流ホテルで合宿をするのもおすすめです。
「一流」と書きましたが、高額な料金を支払えばよい、ということではないと思います。それなりにリーズナブルな価格でも「場の空気」が引き締まっているホテルやレストラン、施設はあります。そういう空間を触れておくことはリーダーの感性、感度を高める作用にもつながります。日ごろから積極的に探してみてはいかがでしょうか。
ホテルやレストランと書きましたが、もちろん良い「場の空気」のある空間であれば、どこでもよいのです。社内にとてもやる気のある他部署があれば、そこを見学するのもいいでしょう。また、最近では、非常にユニークな取り組みをしている企業が会社を見学させてくれたり、活気ある朝礼をしている飲食店がそのようすを見学させてくれたりしています。そういった機会をうまく利用して、「良い空気」を吸いに行くのも良いでしょう。
「良い空気」に触れれば、人は「良い空気」を真似る。
「悪い空気」に触れれば、人は「悪い空気」を真似る。
この人間の特性を生かさない手はありません。