エンジェルスの若手左腕が覚醒!? 先発3登板で防御率1.04。さらに防御率が低い投手は何人いるのか
4月12日、リード・デトマーズ(ロサンゼルス・エンジェルス)は、7回裏の先頭打者から三振を奪ったところで、マウンドを降りた。6.1イニングで7三振を奪い、被安打は3本、与四球は2。ボストン・レッドソックスの選手に、三塁と本塁を踏ませなかった。
イニング途中の交代は、点差と球数が理由だろう。エンジェルスは、7対0とリードしており、デトマーズは、98球を投げていた。試合は、このスコアのまま、終了した。
デトマーズの好投は、この試合だけではない。その前の2登板は、3月31日が5イニング1失点、4月6日は6イニング1失点だ。ここまで、3登板で17.1イニングを投げ、奪三振が26、与四球が6、失点(と自責点)は2。どの試合も白星を挙げ――エンジェルスのシーズン7勝中3勝――奪三振率13.50と与四球率3.12、防御率1.04を記録している。
デトマーズは24歳。2020年のドラフトで全体10位指名を受け、翌年の夏にメジャーデビューした。過去3シーズンは、2021年が20.2イニングで防御率7.40、2022年が129.0イニングで防御率3.77、2023年は148.2イニングで防御率4.48だった。2022年5月10日に、ノーヒッターを達成した。
現時点で16イニング以上を投げている52人中、デトマーズの防御率1.04は、4番目に低い。ポール・ブラックバーン(オークランド・アスレティックス)の防御率0.00(19.1イニング)、ブレイディ・シンガー(カンザスシティ・ロイヤルズ)の防御率0.98(18.1イニング)、ジョーダン・ヒックス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の防御率1.00(18.0イニング)に次ぐ。また、奪三振率13.50は、52人のなかで最も高い。
まだ、サンプル数はわずかながら、一気にエースとなっていく可能性もありそうだ。
なお、デトマーズとともにローテーションに並ぶ投手のうち、タイラー・アンダーソンは、2登板で14.0イニングを投げ、得点を許していない。一方、パトリック・サンドバル、グリフィン・キャニング、チェイス・ソーセスの3人は、いずれも防御率6.55以上。右肘を痛めたソーセスに代わり、4月10日の先発マウンドに上がったホゼ・ソリアーノは、4イニング4失点に終わった。MLB.comのレット・ボーリンジャーによると、ソーセスの右肘は、靱帯の損傷ではないという。