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村田諒太と対戦報道のボクシング界のレジェンド ゴロフキンとは

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

ボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(35=帝拳)が、12月28日、兵庫県神戸市で、現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)との王座統一戦に臨む報道がされた。

ゲンナジー・ゴロフキンとは

ゴロフキンはミドル級最強の呼び声高いボクサーだ。

アテネ五輪ミドル級で銀メダルを獲得してプロデビュー。プロ戦績は43戦41勝(36KO)1敗1分で、元3団体統一(WBA、WBC、IBF)の実績をもつ。

2010年に初の世界タイトルを獲得し、19回連続防衛に成功した。

プロキャリア唯一の敗戦と引き分けは、現役最強と言われるサウル・アルバレス(メキシコ)との試合。ゴロフキンが勝利したのではとの見方もあったほど接戦だった。

ゴロフキンの強みと言えば、真っ先に挙がるのがパンチ力だ。世界戦も含めて23試合連続KO勝利の記録を打ち立てたほどだ。

プロアマ通じてダウン経験もなく、底知れないスタミナやパワー、テクニックとボクサーに必要な資質を兼ね備えている。

また、ファンや対戦相手に敬意を払う人格者としても知られ、村田も「彼は紳士で尊敬できるボクサー」と評価している。

年齢は39歳となり多少の衰えはあるが、第一線で戦い続けている人気のボクサーだ。

アメリカを主戦場としているゴロフキンが来日するとの報道に、日本のボクシングファンからも喜びの声が上がっている。

村田諒太の歩み

村田はロンドン五輪ミドル級金メダリストとしてプロデビューし、日本人では難しいと言われる階級で世界王者になった。

日本人ボクサーで五輪金メダリストとして、世界王者になった選手は村田以外にいない。

前回、2019年12月に行われた試合ではスティーブン・バトラー(カナダ)を5ラウンドTKOで破っている。

新型コロナウイルスの影響で世界戦が難しくブランクはあるが、かねてよりビッグマッチを熱望していた村田にとって、この対戦の決定でモチベーションは充分だろう。

ゴロフキンとは世界ランカー時代に交流があり、ともにトレーニングキャンプに参加し、スパーリングの相手をしたという。

当時はプロになったばかりだったが、「ゴロフキンと僕の実力は雲泥の差でした」と語っていた。

写真:西村尚己/アフロスポーツ

どんな展開が予想されるか

著者はアマチュア時代に村田と国際大会に出場した経験がある。

当時、日本のボクシングはレベルが高いとは言えず、海外のトーナメントでは一回戦負けが普通だった。

しかし、村田は初出場で決勝まで勝ち進み、見事銀メダルを獲得した。

一緒のジムでトレーニングしていたが、非常に研究熱心で負けず嫌いという印象を受けた。

ランニングでも常に先頭を走っており、ジム内でも刺激を与えてくれる存在だった。

前回の試合から約2年のブランクがあるが、それも前向きに捉えて試合に臨むことだろう。

パンチ力があり遠距離で強さを発揮するゴロフキンだが、近距離では村田に分がある。

ゴロフキンは打ち合いになる時に大振りになる傾向があるので、そこに村田のショートパンチが入れば面白い展開になるだろう。

ボクシング界の生きる伝説を相手に、どんな試合をしてくれるのか非常に楽しみだ。

2021年を締めくくるにふさわしい一戦となるだろう。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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