結局、大人気となったHARUMI FLAG選手村マンションは本当に儲かるのか? #専門家のまとめ
HARUMI FLAGの東京五輪選手村マンションの販売が終了し、新規に建設される超高層棟の販売に移った。振り返れば、五輪選手村マンションは、コロナ禍で翻弄されながら販売を続けた。鳴り物入りで販売を開始したが直後にコロナ禍で東京五輪の開催が延期。マンションの引き渡しも延長され、キャンセルが出るともいわれたが、結局は大人気に。人気の理由は「転売で儲かる」ためなのか。
▼工事中の2018年。これまでの事例から人気物件になるのは、容易に想像できた。
▼しかし、2019年8月に行われた第1期販売では、申し込みが入らなかった住戸もあった。今から考えれば、「あのとき買っておけば」だったか。
▼2020年3月、東京五輪開催の1年延期が決まった。同時に、HARUMI FLAG選手村マンションの引き渡しも1年延期に。その時点で購入を断念する人が出るとされたが、不動産のプロはみんなキャンセルは少ないと推測。実際、キャンセルは限定的だった。
▼HARUMI FLAG選手村マンションでは、建物の引き渡しが行われる1年前から“中古の売り物”が出て、世間を驚かせた。それも、数千万円も価格を上乗せさせて……。本当に儲かるのか、結果が出るのは半年後、来年春である。
HARUMI FLAG選手村マンションは、最後期に「1名義で2戸まで」と販売制限が設けられた。が、それは、1人で3戸以上買った人がいたことを認めたことになるし、規制後も1人2戸までは堂々と購入できることを意味した。
もちろん、大多数はマイホームとして購入した実需層。しかし、一部に転売目的の投資家がいたのは間違いない。
転売でより高い値段をつけるためには、未入居状態、つまり引っ越しせずに売却するのが理想。となると、来年春、引き渡しが行われた直後から、一気に売り物が増える可能性がある。
あまりに多くの売り物が出ると、値崩れを起こす可能性がある。そこで、一足先、引き渡し前に売り物が出る、という異常事態が生じたわけだ。
転売目的の購入者は、これから半年ドキドキしながら動向を見守り、どこかのタイミングで大きな決断を迫られることになるだろう。