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この日、一斉に扉が開かれる!神戸を代表する建物の知られざる内側を公開【神戸市・モダン建築祭】

Hinata Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

神戸には、モダン建築と呼ばれる新旧の建築物が沢山あります。旧居留地には美しい装飾がある太い柱の重厚な建物などもあり、外からでも充分に見応えがありますよね。

本格的な建築物が昔のままに残っている奇跡。それがいかに特徴的で歴史的で貴重な建物か、ということを自分の目で見て実感できるのが「神戸モダン建築祭」です。今回はイベントに先立ってお話を伺ってきました。

今週末、24日(金)〜26日(日)の3日間行われるこのイベントに参加すると、普段見られないような古い建物の内側まで入って見ることができるとあって、東京や遠くからの参加予約もあるようです。大阪では10回目、去年は京都でも行われた人気イベントで、神戸では初の試みなのだそうですよ。

今回パスポート公開されるのは、長らく非公開だった「中華民國留日神戸華僑總會」や「シュウエケ邸」などの建物内部をはじめ、「税関」の旧館2階貴賓室や、海側を一望できる新館の屋上、「安藤忠雄建築」の普段は入れない部屋、そして「ポートタワー」の改修中の様子が見られるなどとにかく様々です。

特に、ポートターミナル駅の直下にある「Q2上屋」と呼ばれる平たい建物は、現在は民間の倉庫になっているのですが、昔はあるものとして使われていたそうです。さて、何だかわかりますか?

豪華客船がよく停泊しているあの場所に、昔も同じように船が到着していて、そこから乗客を運ぶ京都行きの特急列車が走っていたのだそうです。ポートライナーの下側に鉄道が通っていたなんて想像もつかないですよね。

という訳で、正解は「国際船のターミナル駅かつ鉄道駅」です。国際船と鉄道の駅を兼ねた建物は、門司の大連航路の建物と神戸のQ2上屋しか残っていないらしく、両方であることが珍しいのだそうですよ。

その「Q2上屋」ですが、1930年代のアールデコの様式がそのままに残る空間で、当時の鉄骨が力強くあるのが見られる建物です。イベント実行委員の笠原さんは「よくぞ残っていてくれた」とコメント。

他にも、建築家ハンセルの「シュウエケ邸」という建物は、神戸の異人館に典型的な「木造2階建て」「ガラス窓が入ったベランダ付き」「下見板張り」が混ざり合っている(融合している)独自のスタイルで、神戸ならではの個性がある建築なのだとか。

そんな驚きの情報や、細かなお話を聞けるオーディオガイドを笠原さんが作られたそうで、それは携帯を使って簡単に聞くことができます。実際に見学しながら聞いたり見どころを知れたりするのが嬉しいですね。

メリケンパークの「フィッシュダンス」という巨大な鯉の横にある、とぐろを巻いた蛇の形をした建物 (現・ポトマックのオフィス)などの、建築家フランク・ゲーリーによる作品の中に入れたり、約30もの建築物を楽しめるという「神戸モダン建築祭」。

パスポートを使うと期間中は自由に見学できるほか(※)、パスポート特典や連携企画などもあるそうなので、下記の最新スケジュールを要チェックです。

これに参加すれば、街を歩いていても見える世界が今までとは違ってくるかもですよ。またとないチャンス、興味ある人はぜひご参加を。


神戸モダン建築祭

神戸モダン建築祭ホームページ (外部リンク)
最新スケジュールPDF ←詳しくはこちらから
開催日:2023年11月24日(金)〜11月26日(日)
開催場所:兵庫県神戸市内各所
※各建物の公開日はそれぞれ違うので、上記の最新スケジュールにてご確認ください

料金<パスポート>
オンライン購入:2,000円
セブンイレブン店頭購入:2,500円

※11月24日(金)〜11月26日(日)の3日間有効
申込方法は公式サイト、またはセブンイレブン店頭でパスポートを購入
※写真は、モダン建築祭事務局よりお借りしました

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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