【四條畷市】「有孚顒若」の読み方と意味は?──四條畷神社のしめ縄門柱に刻まれた文字
四條畷神社の石段を登りきったところにあるしめ縄門柱。向かって右側には「有孚」、左側には「顒若」という文字が刻まれています。それぞれどう読むのでしょうか。そしてその意味は?
四條畷市史(第四巻・史跡総覧)によると、「有孚顒若」の出典は、中国の儒教の経典の1つである「易経」だそうです。ただ、市史の筆者は読み方について、「『ユウフ、ギョウジャク』と読むのであろうか」と疑問形で記していましたので、確たるところはわかりません。
四條畷市立図書館にあった「まんが易経入門」という本には、「孚(まこと)ありて顒若(ぎょうじゃく)たり」という文言があったことから、「顒若」の読み方は「ぎょうじゃく」で間違いなさそうです。
ネットで調べたところ、「孚」の音読みは「フ」でした。中国に訓読みはありませんので、「有孚」は「ゆうふ」で良さそうです。
市史の筆者は漢和辞典を参照して、「有孚」は「誠信がある」、「顒若」は「うやうやしい、おごそかなさま」とそれぞれの意味を読み解いた上で、「『有孚顒若』とは、『誠信こもりたる壮厳なる聖域』を意味するものと考える」と記しています。
「有孚顒若」をネットで検索してみたところ、三重県伊賀市にある菅原神社では手水舎の鉢にこの4文字が刻まれているそうです。意味は「信実の心を持っている者は、その態度も厳正である」としています。ネット上には他にも、「有孚顒若」の意味を説明しているサイトがあります。
これらのサイトを見た上で、筆者はしめ縄門柱に彫られた言葉に「神様に真心で向き合うおごそかな場所」という意味が込められているではないか、と勝手に想像しました。「有孚顒若」、いずれにせよ神域にふさわしい言葉と言えそうですね。
四條畷神社
所在地:大阪府四條畷市南野2-18-1
最寄り駅:JR四条畷駅から徒歩15分