大雨のさなか 関東は吹き荒れる南風にも警戒が必要
梅雨前線が北上し、南風の強い暖域に
上図はきょう21日(金)午前6時の実況天気図です。
日本海を進む低気圧に伴って、本州付近の梅雨前線が北上し、関東の北まで押し上げられている状況です。
この低気圧や前線のすぐ南側は暖域と呼ばれていて、南からの湿った空気が勢いよく流れ込むため、最も南風の強まる領域なのですが、特に関東南部の沿岸部(東京湾周辺)では地理的にも南風の強まりやすいパターンとなります。
4日前の今週17日(月)も同じパターンで、九州など広い範囲で大雨となったさなか、関東は強い南風が吹き荒れ、千葉で22.8メートル、東京都心で17.3メートルなどの最大瞬間風速を観測しました。
すでに平均10メートル以上、瞬間20メートル以上
暖域に入っている関東地方は、けさの段階で、すでに南風がかなり強まっており、特に東京湾周辺では平均10メートル以上に達しています。
けさ8時までの最大瞬間風速は、千葉23.0メートル、横浜19.5メートル、羽田空港18.5メートル、東京都心14.9メートルなどとなっており、傘をさしていると壊れてしまったり、風に煽られるとよろけてしまったりするような強風が吹いています。
強風のピークは昼過ぎから夕方にかけて
今回の強風のピークは寒冷前線が抜けていく直前の21日(金)昼過ぎから夕方にかけてとなりそうで、東京湾周辺を中心に、関東の沿岸部では平均12メートルから15メートル程度の強風が予想されています。
瞬間的にはこの1.5倍から2倍程度となり、20メートルから25メートル以上に達するところもあるでしょう。
この風の強さは、風に向かって歩きにくい、あるいは風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出始める強さと言え、看板やトタン板が外れるような可能性も考えられます。
もちろん傘をさしていれば壊れてしまうこともあるでしょう。
また強風に加えて、雨も強まりますので、横殴りの降り方をするところもあり、交通機関にも影響が出る心配があります。
全国的には大雨に警戒が必要ですが、関東地方は地理的に吹き荒れる強い南風にも十分な警戒が必要です。