新たに発生する台風は伊豆諸島の南で東へ急カーブ?その理由は?
新たな台風17号が発生し北上へ
日本のはるか南海上にあった低圧部がきょう25日(日)午後3時に熱帯低気圧となりました。(関連記事)
熱帯低気圧は海水温が28度以上ある海域を北西に進みながら発達し、今後24時間以内に新たな台風となる見込みです。この熱帯低気圧以外にすぐに発達するような熱帯擾乱(ねったいじょうらん)はありませんので、発生すれば台風17号となります。
新たな台風は、あす26日(月)から27日(火)にかけて、小笠原の西海上を北上し、伊豆諸島の南あたりまで北上するでしょう。しかし北緯30度付近からは東寄りに急カーブし、予報円の真ん中を進むと、28日(水)は日本の東を速度を速めて北東に進む見込みです。
諸外国を含む多くの計算が同様のコースを予想していますので、この予報円の信頼度はかなり高いと思われますが、ごく一部の計算では、予報円の北側を通り、伊豆諸島付近まで北上する予想もありますので、最新の情報を確認してください。
新たな台風はなぜ東へ急カーブするのか?
上図は新たに発生する台風と太平洋高気圧の予想を示したものです。
あす26日(月)夜にかけて、父島のすぐ南に達する頃まではまだ北側に太平洋高気圧が張り出している状態で、もしこのままの状態が続けば、新たに発生する台風は西、あるいは北西方向へ進むため、再び本州付近へ接近してもおかしくないコースが予想されます。
ところがあさって27日(火)夜には太平洋高気圧が割れるように本州の南で弱まる予想で、このため新たに発生する台風は北緯30度付近から東へ急カーブし、偏西風に乗って速度を上げ、日本から遠ざかる計算となっているのです。
上述した通り、諸外国を含むほとんどの計算が、速度や勢力に差はあれど、同様の予想を出している状態ですが、ごく一部には北寄りの進路を取り、伊豆諸島付近まで大回りで北上してくる計算もありますので、最新情報にご注意ください。
なお台風が発達しながら近づく小笠原諸島は、強風(暴風)、高波、大雨などに警戒が必要です。