日本シリーズは○●も●○も日本一になったのは16回。ただし、第3戦は……
11月20日に幕を開けた日本シリーズは、第1戦でオリックスが9回裏に劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めた。過去のデータも考慮して、今回の戦いは第1戦をものにしたチームが優位と見ている。
第2戦は、東京ヤクルト・高橋奎二、オリックス・宮城大弥の両左腕が先発で好投。7回までスコアレスで進み、8回表二死一、二塁から青木宣親が中前に運んで東京ヤクルトが1点を先制する。さらに、9回表にも二死二塁からホセ・オスナの右前安打をオリックスの右翼手・杉本裕太郎が弾く間に2点目を挙げ、高橋は133球の熱投でオリックス打線をシャットアウト。東京ヤクルトが対戦成績を1勝1敗とした。
両チームとも先発投手は安定した投球を見せているが、打線については東京ヤクルトが少ないチャンスを生かしているものの、オリックスは得点圏に走者を進めてもタイムリーがなかなか出ない。本拠地の神宮球場ではなく東京ドームではあるが、第3戦から後攻になる東京ヤクルトが勢いに乗りそうなムードも感じられる中、データ面ではどうなるのか。
過去71回の日本シリーズで1勝1敗になったのは32回あり、第1戦からの星取りが○●でも●○でも16チームが日本一になっている。さらに細かく見れば、今回の東京ヤクルトと同様に●○のチームでは、16回の日本一のうち第3戦からホームゲームだったのが11回である。
【●○で第3戦からホームになった日本一チームの勝敗】
1953年 南海 △○○ ●○
1956年 西鉄 ○○● ○
1961年 巨人 ○○● ○
1963年 巨人 ○●○ ●○
1973年 巨人 ○○○
1974年 ロッテ ●○○ ○
1981年 巨人 ●○○ ○
1992年 西武 ○○● ●○
2006年 北海道日本ハム ○○○
2007年 中日 ○○○
2014年 福岡ソフトバンク○○○
ビジターで第1戦を落としても、第2戦をものにすれば、ホームに戻った勢いも手伝って4連勝したチームも4つある。東京ヤクルトのファンにとっては嬉しいデータだろう。一方、○●から日本一になった16回のうち11回は第3戦からホームであり、敵地に乗り込んで日本一になったのは5回と少ない。
【○●で第3戦からビジターになった日本一チームの勝敗】
1966年 巨人 ○○● ○
1983年 西武 ●○● ○○
1984年 広島 ○○● ●○
1991年 西武 ○●● ○○
1999年 福岡ダイエー ○○○
このデータによれば、東京ヤクルトが優位ということになる。ただし、どちらのパターンでも、第3戦に勝てば.800の確率で日本一になっている。再びホームに戻れることを考えても、オリックスとしては何とか第3戦で勝利を挙げたい。さて、これらのデータは、今回の戦いにも当てはまるだろうか。