Yahoo!ニュース

新たな熱帯低気圧が発生!週明けは秋雨前線と"台風の置き土産"ともに雨多くなるおそれも:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
18日9時の予想天気図(気象庁HPより)。

18日は本州付近で広く日差しが届くものの、沖縄では新たに発生した熱帯低気圧の影響で激しい雷雨となりそうです。

この熱帯低気圧、台風にまで成長するかどうかは今のところモデル間に差がありますが、週明けに日本付近にかかる秋雨前線や、台風7号が置いていった厄介な"お土産"である暖湿気とともに雨を降らせるおそれがあります。

18日は沖縄以外も雷雨のおそれ

18日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
18日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

18日は熱帯低気圧の影響を受ける沖縄以外でも、午後を中心に雷雨になるおそれがあります。
台風7号はすでに東の海上に遠ざかってはいますが、南の海から連れて来た暖かく湿った空気がまだ日本付近には残っていて、さらに上空に寒気も入るため、全国的に大気の状態は不安定です。

特に関東甲信~岐阜にかけて(なかでも山梨・長野の県境付近)や、四国、九州北部を中心に発雷確率が高く、場合によっては午前のうちから雨が降り出すところも出てきそうです。

空の様子の変化に気をつけながら外出をしてください。

週明けは秋雨前線が季節を進める?台風通過の影響は意外と続く

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

週明けになると、秋雨前線が北海道や日本海側で雨が降らせる日が多くなり、気温もようやく少し下がる見通しです。

なお、台風7号が残して行った暖かく湿った空気という厄介な置き土産は、週明けもまだ日本付近に残り、各地で雨の降り方を変える可能性もあります。
台風が去ったあとどのくらい暖湿気が持続するかはケースバイケースですが、たとえば今月岩手に上陸した台風5号が東北付近に残した暖湿気は、台風7号が北上してくるタイミングでもまだ少し残っていたくらいで、すぐに解消するものではありません。

さらに、現在沖縄付近にある熱帯低気圧は今後、東シナ海を北上する予想で、台風にならなかったとしても、日本海で秋雨前線や低気圧の雨を強めるおそれがあります。今後の情報をこまめに確認してください。

※筆者のプロフィールからフォロー(リンク先の「+」のボタン)していただくと、日々の天気や防災、テレビではなかなか話せない気象予報の裏側を書いた記事を逃さず読むことができます。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

植松愛実の最近の記事