来週は一気に梅雨最盛期の危険パターンに 線状降水帯の発生懸念も
来週は季節が大きく前進、危険な暖湿気が本州付近を指向へ
来週は季節が大きく前進しそうです。
上図は来週23日(木)夜の太平洋高気圧や暖湿流の予想で、沖縄や奄美地方は南海上で強まる太平洋高気圧に覆われ、すでに梅雨明けしている可能性が高いと思われます。
一方、本州付近には太平洋高気圧の縁を回るように、非常に湿った空気が大陸から舌状に流れ込む予想で、345K以上の暖湿流というのは、梅雨の最盛期に集中豪雨をもたらしかねない危険度の高い非常に湿った暖かな空気と言えます。
気象条件によってはこの舌状の暖湿流に沿うように線状に連なる活発な積乱雲、いわゆる線状降水帯が発生してもおかしくない状況となりますので、これまでよりも一段、防災意識を高めておく必要があります。
また今般始まった線状降水帯発生予測などが気象庁から出される可能性もありますので、ニュースや天気予報、気象情報などに、いつも以上に耳を傾けていただきたいと思います。
線状降水帯発生のおそれも
上図は来週の大まかな降水量の予想で、大陸から西日本に線状の降水帯が断続的に伸びてくる様子が分かります。
ただこの降水帯がいつどれくらい活発になるのか、日本海側に伸びるのか、太平洋側にのびるのかなどは非常に予想が難しく、困難なのですが、湿った空気がより集中したり、風が収束したりするなど、気象条件が悪化した場合は、危険度の高い線状降水帯が発生してもおかしくない気圧配置となりそうです。
西日本中心に断続的に大雨か
ウェザーマップが発表した10日間予報では、奄美の名瀬や沖縄の那覇では来週21日(火)頃から晴れて厳しい暑さが続くため、梅雨明けは間近の状態です。
一方、本州付近が一気に梅雨の最盛期のような状態となり、西日本を中心にズラリと傘マークが並んでいます。また雷マークも目立っており、雷を伴った強い雨や激しい雨が断続的に降ることが予想されます。
東京には傘マークがほとんどありませんが、これは梅雨前線が関東の北側に位置することが多くなると計算されているためで、関東に関しては大雨のおそれは小さいものの、むしろ気温や湿度がいっそう高くなるため、一段と不快な蒸し暑さとなるでしょう。
近年は6月後半に本州付近で梅雨前線が活発化し、早めに梅雨末期のような大雨となることが度々あり、おととし2020年も6月下旬(25日、27日、28日)に西日本を中心に大雨となりました。その後、球磨川氾濫などをもたらし令和2年7月豪雨が発生しています。
今年の7月はどうなるのか予想は難しいものの、来週は西日本を中心にいつもよりは早めに大雨期がやってきそうですから、今後の情報に十分ご注意下さい。