出掛ける前からジャズ気分:早坂紗知 Birthday Concert vol.27
●公演概要
2月26日19:30~
会場:江古田Buddy
出演者:早坂紗知(サックス)、山下洋輔(ピアノ)、RIO(バリトン・サックス)、永田利樹(ベース)、本田珠也(ドラム)/ ゲスト:宇崎竜童(ヴォーカル)
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“淫売屋の音楽”という出自を背負ってきたせいか、ジャズはヴォーカリストを除いて女性の参入障壁が高いジャンルの音楽だったようです。女性の演奏者人口が多いピアノこそこの20~30年でだいぶ目立つようになってきましたが、管楽器ではまだまだマイノリティ。そんななか、1980年代から活動する早坂紗知は、パイオニア的な存在だと言っても過言ではありません。
2月26日の彼女の誕生日当日に行なわれるライヴは恒例で、今年で27回を数えます。誕生日が同じ山下洋輔もvol.5からの常連参加者で、昨年のように海外遠征で日本にいなかった場合を除いては、早坂紗知の熱いサックス・ブロウをますます燃え立たせるピアノ演奏を披露。それも”226”の名物となっています。
今年はさらに宇崎竜童がゲスト。
ワールド・ミュージックからインプロヴィゼーションまで縦横無尽に吹き抜ける早坂紗知のサックスと、Jブルースにおいて作曲面のみならず自らのパフォーマンスでも多大な功績を残している宇崎竜童が、どのように対峙するのかが見ものですね。
♪早坂紗知/白夜
早坂紗知のバンド“Minga(ミンガ)”はワールド・ミュージックを意識したサウンド・コンセプションを有しているが、永田利樹のベースをフィーチャーしたトリオなどのプレイでは、リズムを意識しないアプローチによる即興色の強いパフォーマンスを楽しむことができる。この動画では新澤健一郎がいいキレっぷりを見せているが、Birthday Concertでは山下洋輔がどのようにキレてくれるのか――。楽しみだ。
♪宇崎竜童 欲望の街
宇崎竜童はヒット・メーカーであることは確かだが、シーンのニーズに応える器用な才能があったというよりも、歌詞をどうやって歌い手の身体に染み込ませていくのかを考えているような、不器用なブルースマンとしての面があったような気がしてならない。だからきっと、ジャズも歌えるというスタンスは持ち合わせておらず、ただ彼の「それでも歌いたい」という気持ちがジャズにフィットしてしまうのではないだろうか……。