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松田宣浩2901日ぶり二軍戦出場。会心の三塁打と若鷹へ示した「ホークスの伝統」

田尻耕太郎スポーツライター
初回に右越え三塁打となる当たりを放ち、気合の咆哮を上げる松田

 8月3日、ウエスタン・リーグ公式戦で福岡ソフトバンクホークスはタマホームスタジアム筑後でオリックス・バファローズと対戦した。

重田5回2失点で4勝目

【8月3日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 1113人】

オリックス  `011004000 6

ソフトバンク `70100300× 11

<バッテリー>

【B】●増井(1勝3敗)、山崎颯、齋藤、漆原、K-鈴木、小木田――福永、中川拓

【H】◯重田(4勝3敗4セーブ)、佐藤宏、フェリックス、田中正――渡邉

<本塁打>

なし

<スタメン>

【B】Dバレラ 8渡部 6野口 7来田 5西野 3佐野如 9池田 4宜保 2福永

【H】8川村 D真砂 3松田 2渡邉 9増田 5リチャード 7山本 4仲田 6勝連

先発で力投し、白星の重田
先発で力投し、白星の重田

<戦評>

 前日の佐賀での試合に続きソフトバンクが連勝した。ソフトバンクは現在ウエスタン2位。首位阪神とのゲーム差を3.5に縮め、独走態勢に「待った」をかけようとしている。

 初回猛攻が試合を決めた。1死二塁から3番スタメンの松田宣浩が右越え三塁打を放ち先制。その後、増田珠とリチャードの連続タイムリー、仲田慶介と勝連大稀の連続タイムリー、真砂勇介の適時打と勢いが止まることなく、1イニング打者11人で7安打の集中攻撃で一挙7点を奪った。

 その後は点を取り合う中、六回裏にソフトバンクが満塁の好機でリチャードが3点三塁打を放ち突き放した。リチャードは計4打点の活躍だった。

 先発の重田倫明は当初の予定よりも投球イニングを伸ばして5回を投げて2失点にまとめた。3番手のフェリックスは150キロ台後半の剛速球を連発。最速158キロをマークして2回無安打無失点と好投した。最終回は田中正義が1回1安打2奪三振無失点で締めくくった。(了)

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松田宣浩が特例2022抹消後初の実戦

先制三塁打となり、自軍ベンチに向けてポーズを決めた松田
先制三塁打となり、自軍ベンチに向けてポーズを決めた松田

 「特例2022」により出場選手登録を外れている松田宣浩内野手が、ファーム調整後初めての実戦に臨んだ。「3番一塁」でスタメン出場した。

 松田は29日、新型コロナウイルスの濃厚接触者となる疑いがあり特例適用の抹消となっていた。なお、その当日に受検したPCR検査では陰性判定を受けていた。

 松田の二軍公式戦出場は2014年8月24日のオリックス戦(淡路)以来だった。8年前のこの日はソフトバンクの先発が東浜巨。対するオリックスは東野峻が務めていた。この時は同年7月の右人差し指骨折から復帰を目指してファーム出場していた。

「筑後になってから、一軍のオープン戦で来たことはあったけど、ウエスタンは初めて。新鮮だったし、若い選手と共にエネルギッシュにやれたんでよかったと思います」

 初回、1死二塁。オリックスも一軍経験豊富な増井浩俊が登板する中、148キロの直球を完ぺきにはじき返して右越え適時三塁打にした。この日は3打席に立ち、その後は四球と右飛で2打数1安打1打点だった。

 会心三塁打でも魅せたが、やはり持ち前の声のパワーで若鷹たちを引っ張った。刺激を受けた若手選手のバットは火を噴き、初回7点の猛攻につながった。

小久保二軍監督「ホークスのいい伝統」

 小久保裕紀二軍監督も「ある意味ホークスのいい伝統。主力が先頭に立って、引っ張っていく。いい意味で引き継がれている。(試合後に)選手にも話をした。ここから主力に育っていく選手もいると思うけど、それを引き継いでいくのはホークスの中では義務だと思う。そういう話をした。しっかり背中を見て学んでください、と」と目を細めていた。

 松田は4日のウエスタン・オリックス戦(筑後)にも一塁守備に就いて出場する予定。

※写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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