ウクライナ、遠隔から操作可能な「無人地上車両ロボット」開発:物資の輸送から監視まで
4D業務に最適な無人地上車両ロボット
2023年11月にウクライナ副首相のミハイロ・フェドロフは自身の公式SNSでウクライナで開発している無人地上車両ロボット「Sirko-S1」を紹介していた。Sirko-S1は現在、試験中で近いうちに戦場で爆弾や食料品、資材など物資の輸送や監視、偵察などの使用される。最大200キログラムまで運ぶことができるので、モジュールを追加して人間の兵士を運ぶことに応用することも可能。
カメラを搭載しており、遠隔地から操作ができる。将来は砲塔を搭載して攻撃ロボットにしたり、地雷の除去などにも活用することを検討している。Sirko-S1が動いている動画も公開されているが、山道のような足元が悪い環境でも走ることができ、小回りも利く。
但し、この無人地上車両ロボットは公開された動画を見る限り、決して速く走り回れるようではない。そのため、上空からロシア軍のドローンに探知されたり、地上でロシア軍に発見されたら、すぐに攻撃されて破壊されそうである。
ウクライナ紛争では多くのリモート操作のロボットタイプの無人車両が物資の運搬や監視目的で利用されており、戦場の無人化が進んでいる。従来、戦場で人間(軍人)が行っていた「4D業務」(単調:dull、汚い:dirty、危険:dangerous、人間が入れないところ:distance)の任務の多くは既にロボットが行っている。遠隔地からコントールができる無人車両ロボットのSirko-S1も「4D業務」には最適である。
▼無人地上車両「Sirko-S1」