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1ヵ月に3度、同じ球団からDFAとされる。3度目はFAを選んだが、またしても球団に戻る!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
アンソニー・ゴース Aug 27, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月30日、アンソニー・ゴースは、クリーブランド・ガーディアンズを退団した。

 2日前に、ガーディアンズからDFAとされた。ウェーバー公示中に獲得の名乗りを上げる球団は現れず、ゴースは、AAA行きと退団のうち、後者を選択した。

 ゴースのDFAは、今月3度目だ。球団を渡り歩いているわけではなく、いずれも、ガーディアンズにそうされた。その前の2度も、ウェーバー公示中の移籍はなく、1度目はAAA行きを受け入れ、2度目は退団してFAになったものの、直後にガーディアンズとマイナーリーグ契約を交わした。

 ゴースは、左のリリーバーだ。1度目のDFAの翌日に、34歳の誕生日を迎えた。今シーズンは、8月7日のダブルヘッダー1試合目に1.1イニングで2失点(自責点2)と、27日に2イニングで1失点(自責点1)。どちらも、モップ・アップ(敗戦処理)として登板し、さらに点差を広げられた。

 開幕から7月末までは、AAAの35登板で38.1イニングを投げ、奪三振率12.91と与四球率5.40、防御率3.29を記録した。メジャーリーグで2登板の間にも、AAAで1試合に投げている。

 今シーズンは、メジャーリーグ8年目だ。最初の5シーズン(2012~16年)は外野手、その後の3シーズン(2021~22年、2024年)は投手として出場している。2022年9月にトミー・ジョン手術を受け、昨シーズンは全休した。球種は2つ。90マイル台後半の4シームと、80マイル台後半のスライダーだ。

 今回、再び退団したのは、不可解な気もする。2度目にDFAとされた時、FAとなった後にガーディアンズへ戻ったのは、他球団からメジャーリーグ契約を得られなかったからだろう。そこから、まだ10日経っていない。大きく状況が変わり、ゴースを迎え入れようとする球団が出てくるとは思えない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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