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「ヤフコメ」で最高裁の宇賀克也判事になりすまし 罪になる? #専門家のまとめ

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:イメージマート)

何者かが最高裁判所の宇賀克也判事になりすまし、ヤフーニュースのコメント欄に司法関連のコメントを投稿しているとして話題となっています。すでにこの人物はアカウント名などを変更していますが、もともとは「宇賀と申します」というもので、法服を着た宇賀判事本人の画像が使用され、プロフィル欄には「最高裁判所第三小法廷所属裁判官 専門は行政法」と記載されていました。

SNSなどネット上でのなりすましアカウントの作成は利用規約違反ですが、一般にそれだけでは罪に問うことができません。そのアカウントで「自分は不倫をしている」などと本人の社会的評価が下がる投稿をした段階で、名誉毀損罪などで立件されています。しかし、最高裁の裁判官といった公務員をかたる場合であれば話は別です。官公職など法令により定められた称号を詐称しただけで、軽犯罪法違反にあたりうるからです。参考となる記事をまとめました。

▼映画助成金を巡る最高裁判決の記事に「私が当初想定していた程には憲法論を大展開していなかったのが残念であった」と投稿

▼最高裁は「最高裁判事になりすました投稿が行われたことは遺憾である。今後対応を検討し、適正に対処したい」とコメント

▼ヤフーのアカウントを作成するユーザーは、真実かつ正確な情報を登録する法的義務がある

▼なりすましの被害にあったら、運営元に通報してアカウントを削除してもらい、投稿画面などの情報を持参して警察に相談すること

元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

元特捜部主任検事の被疑者ノート

税込1,100円/月初月無料投稿頻度:月3回程度(不定期)

15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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