台風1号発生で来週の雨はどうなる?今年の台風発生は早い?遅い??:気象予報士解説
フィリピン付近の海上にある熱帯低気圧が25日夜までに台風に発達する予想となっていて、日本の気象庁だけでなくフィリピンやアメリカの気象当局も注意深く実況を監視しながら情報を出しています。発生すれば、今年最初の台風です。
梅雨前線が沖縄付近に停滞する中、日本の雨への影響は?
発生前から進路予報は発表
気象庁では2020年から、まだ台風になっていなくても今後台風になる可能性がある熱帯低気圧については、5日先までの予報円を発表するようにしています。
それによると、これから発生する台風1号はフィリピン付近で向きを変え(専門的には「転向」と言います)、沖縄そして本州に接近するおそれがあります。
予報円を見ると一番危険なのは30日(木)のように見えますが、実際はそれより先に、28日(火)の段階で注意・警戒が必要です。
梅雨前線が本州付近まで北上するタイミングで台風周辺の湿った空気が流れ込み、雨量が多くなるおそれがあるとして、気象庁は広い範囲で大雨警報を出す可能性があると情報を発表しています。
関東への接近は?
さきほどの5日先までの台風予報円を見ると、30日(木)の予報円がかなり大きく、いったいどのエリアで警戒すべきなのかわからない状態ですが、これはそもそも、現段階では予報に「バラつき」があるためです。
日本の気象庁では現在、世界各国の複数のシミュレーション結果の情報をAIに分析させた上で予報円を発表しています。
まだ台風が発生してもいない状況ではどの国のどのシミュレーションが当たるかなどわかるはずもないので、すべての可能性を包含した大きな予報円になっているのです。
なお、いずれにしても今後、日本では本州を含め台風や梅雨前線の影響を強く受けやすいシーズンに突入していきます。
今回の台風(熱帯低気圧)の進路に関わらず、備えを進めておくことが必要です。
5月下旬の台風1号は早い?遅い??
台風1号は、早い年だと1月にはもう発生していますが、初夏になってから初めて発生する年もあります。
だいたい3~4月頃に台風1号が発生することが多いものの、年によってかなり差があるため、3月中旬~5月中旬くらいの間に発生すれば「おおよそ平年並み」と言うことができそうです。
今年2024年はこのままだと5月下旬の発生ということなりそうですから、「平年並みかやや遅い」と言えるでしょう。