あなたの知らない「裏屋島」SNSネタが意外に多いのです!【高松市】
古くからの景勝地として知られ、最近では山上施設のリニューアルやオープンが続いて、まさに今ホットなスポットである高松市の屋島。土日ともなると多くの観光客が訪れ、観光地としての屋島も完全復活したのでは? と思うくらいの賑わいを見せています。
ところで、屋島山上には観光客の大半が向かう西側とは別に、東側を一周するルートがあるのをご存じでしょうか?
あくまでも私の肌感覚ですが、ハイカーや史跡好きな人以外でこのルートの存在を知る人はほとんどいない印象です。
そこで今回は、観光客で賑わう西側が表とし、マイナーな東側を勝手に「裏屋島」と呼んで紹介したいと思います。
そして今回取材に同行してくれたのは、ラジオ番組のレギュラーや多くのイベントに出演し、ヒットチャート入りも連発する高校生ギタリストの馬場美夕さんです。
それではさっそく散策してみましょう。
今回は屋島山上駐車場から屋島寺を抜けた先からスタート。普通なら右に折れてれいがん茶屋方面に向かうのですが、そのまま真っすぐ進んでいきます。
ちなみに裏屋島のアバウトな散策コースはこんな感じ。馬場美夕さんもこんなルートがあるなんて知らなかったそうです。
緑の樹々に囲まれながらしばらく進むと、右手に屋根のある展望台が! いきなり「こんなところがあるんや!」とまずは驚いてください。
ここからは屋島から南側の市街地が遥か彼方まで見渡せます。
そしてさらに先に進み、道標に従って脇道を少し下りていくと、以前ガーカガワでも紹介した屋嶋城(やしまのき)が見えてきます。ここは、源平合戦よりさらに古い667年に築かれたとされる古代山城です。
1998年に屋島の南嶺で石積みが発見されたことから発掘調査が進み、その後城門遺構の発見によって屋嶋城が実在していたことが分かりました。2016年3月には高松市が進める屋嶋城跡城門遺構整備事業が完成し一般公開、歴史と眺望が楽しめる穴場として知られています。
最大6mにもおよぶ巨大な城壁は迫力満点!
この東側の散策路はさらに自然豊かで、木漏れ日を感じながら歩ける気持ちの良い小径が続きます。
電柱も懐かしの木製。腐食防止にコールタールが塗られているレトロなものです。
散策路を突き当りまで進むと、やがて物々しい廃墟が見えてきました。
ここは2005年に廃止になった屋島ケーブルの屋島山上駅の跡地です。20年近く前に使われなくなった建物が今もなお廃墟として残っています。
もちろん建物の中には入れませんが、周辺の商店なども含めて往時の賑わいを感じることができます。駅前周辺まるごと廃墟として残っているなんて逆に貴重ですよね。廃墟マニアにはたまらないかも。
そしてここには、廃墟に住み着いている何匹かの猫がいます。前に訪れた時には3匹いたのですが、この日は白黒の1匹だけ姿を見せました。まさか飼育されているわけではないとは思いますが、いつも誰かがエサを置いているんですよね。
いったん屋嶋城あたりまで戻って、散策路を右に進みます。
ここからしばらく先まで両側に椿が咲く小径が続きます。右手は赤、左手には白い花ときれいに分けられ、紅白で縁起が良い。
椿の小径を抜けと右手にまた展望台が見えてきました。ここからは屋島の東側、源平古戦場跡あたりが見渡せます。
源平の古戦場跡は屋島スカイウェイからも見れるのですが、意外と木が邪魔なんですよね。写真を撮るならこの場所に限ります。
そしてその先には、お化けの出そうな巨大な廃墟が! ますます廃墟マニアにはたまらないルートになってきました。
外からしかうかがい知ることはできませんが、建物内部はいろんなものが散乱しており、多数の落書きも見られます。昼間なのにこのおどろおどろしさは鳥肌もの。不用意にカメラを向けるとこの世のものじゃないものが写ってそう…
いや、だから怖いって!(笑)
変なものに取り憑かれてもいけないのでさっさと行きましょう。その先にあるなんでもない原っぱなのですが、実はここ、ポートレートに最高なんです。
まるでどこかの高原みたいなススキポートレートが楽しめるのです。
前ボケ後ボケをうまく使いながらたくさん撮影してみましょう!
ゆっくり撮影しながら約1時間半、ようやくぐるりと1周して屋島山上駐車場へ戻ってきました。
駐車場には7~8割くらい埋まるほど多くの人たちが訪れていたのですが、今回散策した裏屋島は人影もまばら。ほとんど知られていないルートだったのですが、意外にもフォトスポットが目白押しで楽しめました。穴場好きな人はぜひどうぞ!
そうそう、屋島寺への参拝も忘れずに!
おしまい。
馬場美夕(ばば みゆ)/ Twitter @miyuguitars