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西日本でも平年の2倍の積雪!まだまだ増える雪…帰省・Uターンラッシュの見通しは:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
24日9時の予想天気図(気象庁HPより)。冬型が続くが西から高気圧も進んでくる。

このところ寒気がくり返し流入していた影響で、西日本を含めた各地で平年の2~3倍の雪が積もっている地域が多くなっています。

24日も冬型の気圧配置が続き、積雪がさらに増えるところがありますが、クリスマスを迎える25日(水)には一時的に雪がやむところが多くなる見込みです。

ただ年末年始は再び大雪となり、帰省ラッシュとUターンラッシュの両方に重なるおそれも。気象予報士が解説します。

24日は積雪さらに増加も西から回復

24日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
24日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

24日は日本海側や内陸で雪や雨が続き、北陸から北の日本海側ではふぶくところもあるでしょう。
すでに平年の2~3倍の雪が積もっているところがありますが、山沿い中心にさらに積雪が増えそうです。

23日時点の積雪の深さの平年比(気象庁HPより)。オレンジは平年の1.5倍、赤は2倍、紫は3倍になっているところで、西日本でもオレンジや赤の表示が見られる。
23日時点の積雪の深さの平年比(気象庁HPより)。オレンジは平年の1.5倍、赤は2倍、紫は3倍になっているところで、西日本でもオレンジや赤の表示が見られる。

なお、西から次第に高気圧が移動してくるため、夜にかけて西から天気が回復に向かう見込みで、山陰の雨や雪も朝までとなりそうです。

太平洋側は晴れて乾燥が続き、火の取り扱いや、肌や喉のケアに注意が必要です。

帰省・Uターンラッシュにそれぞれ大雪か

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

25日(水)は、大陸から移動してくる高気圧によって冬型の気圧配置は一時的に解消される見込み。日本海側ではいったん雪の範囲が狭くなりますが、夜にはもう次の低気圧が北日本に近づくため、北陸から北では晴れ間が広がるほどには天気は回復しなさそうです。

26日(木)からは再び冬型の気圧配置となり、27日(金)・28日(土)にかけて平地でも雪のエリアが広がるでしょう。
北日本や北陸・長野を中心に、仕事納めや帰省ラッシュを大雪が直撃するおそれがあり、最新の情報を確認してください。

その後は多少の強弱はありますが、年明け三が日にかけても冬型の気圧配置が持続しやすくなる見通しで、特に1月1日以降は東北の日本海側で降雪量が平年より多くなるおそれがあると気象庁が情報を出しています。
正月早々の大雪でUターンラッシュにも影響が出る可能性があり、移動に余裕を持ったスケジュールを考えておくのがおすすめです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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