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冬至に食べるべき7種類のものって何?一番寒いのは冬至じゃないってホント??:気象予報士の暦解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

12月21日は、昼の時間が一年でもっとも短くなる「冬至」です。
冬至には柚子湯に入ったりかぼちゃを食べたりする人が多いと思いますが、実は「冬至七種」といって、冬至に食べるとよいとされるものはかぼちゃ以外にもたくさんあります。

また、冬至は一年でもっとも寒いわけではなく、寒さが本格化するのはまだまだこれから。気象予報士とめぐる暦解説です。

冬至に食べるべきものは?

昔から冬至には太陽の力が弱り運気が下がると考えられ、「ん」のつくものを食べて運気を上げようと、「冬至七種(とうじななくさ)」と呼ばれる7種類のものを食べる習慣があります。

かぼちゃ(=なんきん)、にんじん、こんにゃく、れんこん、うどん、きんかん、ぎんなんの7種類で、どれも「ん」が入っている上に、寒い時期に体を温めてくれる食材や、冬に旬を迎える野菜などが揃っています。

東北を中心とした地域で冬至に食べる「いとこ煮」(後述)
東北を中心とした地域で冬至に食べる「いとこ煮」(後述)

ちなみに筆者がかつて住んでいた東北などでは、冬至に食べるかぼちゃと言えば、かぼちゃと小豆を煮た「いとこ煮」でした。
名前の由来には諸説ありますが、かぼちゃと小豆をまとめて一緒に煮るのではなくそれぞれ(めいめいに)煮ることから、姪と姪つまり従姉妹ということで「いとこ煮」と呼ばれるというになったという説も。

小豆は体を温めてくれるだけでなく古くから厄除けにも使われてきた食材なので、ぜひ試してみてください。

一番寒いのは冬至ではない?

冬至の特徴をよく表している古い言い回しに、「冬至冬中冬始め(とうじふゆなかふゆはじめ)」があります。
冬至は、暦の上では立冬と立春のちょうど中間にあたり、冬の真ん中とも言えますが、実際に寒さが厳しくなるのはまだまだこれから、つまり本当の冬の始まり…そんなニュアンスです。

冬至には日が出ている時間が一年で一番短くなるものの、太陽から受け取る熱の量が気温に反映されるまでには1~2か月のタイムラグがあり、実際に一番寒くなるのは1月後半から2月前半にかけてです。

1か月予報(気象庁HPを元に作成)。
1か月予報(気象庁HPを元に作成)。

なお、気象庁の1か月予報によると、このさきの気温については全国的に平年より低くなると予想されています。
日本海側の降雪量も平年を上回る見通しになっているので、寒さと雪への備えはいつもの年以上に必要になってきそうです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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