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【箱根駅伝で注目】まだ外国人観光客に気づかれていない「箱根の穴場の温泉」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者
写真はイメージ

箱根(神奈川県)では今年も白熱した戦いが続く。新年の風物詩である箱根駅伝。なかでも手に汗握るのが、箱根路を駆け上がる第5区だ。

箱根の急坂と名所を通過する5区のルートには豊富な温泉が湧出し、名旅館が軒を連ねる。駅伝中継を見ながら、箱根の温泉に入りたくなった人もいるのではないだろうか。

近年は外国人観光客で混雑しているイメージが強いからか、足が遠のいている日本人も多いようだが、外国人観光客にまだ気づかれていない穴場の温泉施設がひっそりと存在する。

そこで今回は、人気観光地である箱根の「穴場」の日帰り温泉施設を5か所紹介したい。温泉にも負けない熱いレースに感動したら、後日ゆっくりと訪ねてみてはいかがだろうか。

弥坂湯(箱根湯本温泉)

箱根の玄関口・箱根湯本駅から徒歩10分ほど。箱根旧街道に立つ「弥坂湯」は1951年(昭和26年)の開業以来、地元の人々を癒やしてきた共同浴場である。いかにも共同浴場といった風情の建物はいい具合に鄙びていて、観光客の多くは存在に気づくことなく、素通りしてしまいそうだ。青く細かいタイルが敷き詰められた円形の湯船には、透明のアルカリ性単純温泉が100%源泉かけ流し。たえず新しい湯が投入され、湯船からあふれ出ていく。箱根湯本では、湯を循環ろ過している旅館や温泉施設も少なくないが、弥坂湯では本物の湯が楽しめる。

かっぱ天国(箱根湯本温泉)

箱根湯本温泉から徒歩3分。駅を降りた観光客のほとんどは土産物屋や飲食店が並ぶ早川の方面へ足を運ぶが、「かっぱ天国」は反対の山側、高台に立つ温泉だ。そのため観光客の多くは気づくことなく通り過ぎるが、実は箱根湯本駅から最も近い露天風呂をもつ。風情あふれる石づくりの露天風呂は、箱根湯本では貴重な源泉かけ流し。日帰り入浴だけでなく、宿泊も可能だ。

姫之湯(大平台温泉)

箱根駅伝5区の7km付近、ヘアピンカーブで有名な大平台にも温泉が湧いている。温泉銭湯「姫之湯」は地元客が中心で、浴室では世間話に花が咲いている。湯船は6~7人が入れる円形のタイル張り。透明の湯がものすごい勢いで注がれ、湯船からあふれ出ていく。こちらの源泉から、周辺の旅館に配湯されるほど湯量豊富なのだとか。地元の人との交流も魅力である。

太閤湯(宮ノ下温泉)

大平台を過ぎると、箱根のランドマークともいえる建物が姿を現す。明治11年(1878年)創業の富士屋ホテルだ。箱根駅伝の中継地点としてもおなじみの老舗ホテルだが、実は道路を挟んだ反対側に温泉銭湯「太閤湯」がひっそりと佇む。湯船には透明な湯がなみなみと注がれ、激しくあふれ出す。源泉は銭湯らしくかなり熱めで、数分も浸かっていると、たちまち汗がだらだらと流れ出す。だが、一度つかってしまえば極楽。あつ湯好きにおすすめ。

亀の湯(二ノ平温泉)

箱根登山鉄道「彫刻の森駅」から徒歩5分、二ノ平温泉は箱根でも地味な部類の小さな温泉地である。観光客の認知度も低いが、名湯が堪能できる共同浴場「亀の湯」がひっそりと立っている。館内は民家にお邪魔するような素朴な雰囲気で、湯船は3人が入ればいっぱいになるタイル張りの内湯のみ。敷地内から湧き出るアツアツの透明湯がかけ流しにされている。空いていれば箱根にいることを忘れそうなほどの静寂が待っている。

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温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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