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劣化するのはウソ?災害対策の最新ポタ電、実は日常使いが推奨な模様

木村ヒデノリテックジャーナリスト/兼業主夫

災害時に電力がないと弱体化するみなさんこんにちは、テックジャーナリストで兼業主夫のヒデです。僕の自宅は普段ガジェット盛り盛りで家事を自動化して非常に便利なんですが、ひとたび電力が途絶えると原始生活になります。

そこまでいかなくても停電って煩わしいですよね。今年は大きな台風もすでに報告されているので備えあれば憂いなしです。ポータブル電源といえば今まで劣化を心配することが多かったですが、最新のポータブル電源ではバッテリーと機能の進化で普段コンセントにつないだままでも劣化しないのが新常識に。

以前のバッテリーは2年足らずで使えなくなるものも多く、僕のものも1台壊れてしまったので自宅の電源設備を見直してみました。

自宅に据え置きしやすい形のYOSHOPO(ヨショポ)
自宅に据え置きしやすい形のYOSHOPO(ヨショポ)

上下が分かれる仕様で、1つずつを持ち運びやすく工夫されています
上下が分かれる仕様で、1つずつを持ち運びやすく工夫されています

外に持って行く時は専用キャリーにのせます
外に持って行く時は専用キャリーにのせます

パススルー機能で普段は家庭用コンセントとして使える

今までキャンプ兼用と使ってきたポータブル電源。でも実際はほとんどがキャンプ用途で、自宅では充電されているだけでした。本来コンセントにつなげたままは良くないという通説で、満充電になったらしばらくそのまま、60%ぐらいになったらまた充電というのが良いそうですが面倒すぎてものぐさな僕には無理(笑)

結局つなぎっぱなしにしていたSUAOKIのバッテリーのうち、小さい方が2年ちょっとで電源が入らなくなりました。確か5万くらいしたような気がするのに、実働キャンプ数回でおしゃかになるってちょっと納得がいかない。それだったら普段から自宅で使えるようにならないのかなーというのが見直しのきっかけです。

今まで使っていたSUAOKIのG500
今まで使っていたSUAOKIのG500

AnkerやEco Flowなど、有名どころのバッテリーも捨て難いですが、持ち手があったりキャスターが付いたりと持ち出す兼用で考えられています。一方今回使うことになったYOSHOPO(ヨショポ)のバッテリーは基本的に据え置くような設計です。

転がすような機構はつけずに、コントロールボックスとバッテリー部が分かれるようにしたことで室内の移動負担を軽減しています。キャスターや持ち手がない大容量バッテリーは珍しいので、今回のように非常用電源として室内に置くのにはとてもいいなと思いました。

キャスターや持ち手は室内で邪魔なことも
キャスターや持ち手は室内で邪魔なことも

そして目玉はパススルー機能ですね。充電しながら前面のコネクタに家電製品をつなぐと回路が切り替わり、バッテリーを経由せずに家電が使えます。これが過充電保護などの安全機能と組み合わさったことで、コンセントに常時つないだまま自宅の電源の1つとして使えちゃいます!

もちろんAnkerやEco Flowのポタ電も最新の機種にはパススルー機能が搭載されていますが、YOSHOPOはこの形でパススルー機能があるのがポイント。家庭用コンセントの前に家具のように置いて使うのに違和感がありません。ちょっとしたことなんですが、すっきりした直方体形状は狭い部屋や本棚の下、車内などどこにでもフィットしやすいので重宝します。

出っ張りのない形状は色々な場所に置きやすい
出っ張りのない形状は色々な場所に置きやすい

予備バッテリーで用途が増える

他の製品にないもう1つの特徴はバッテリーパックだけを購入できること。1つでも2355Whと他社の一番高いポタ電クラスの容量ですが、買い増すことでこれをさらに拡張することができます。ここまで大容量だと充電時間も気になりますが、なんと2時間で満充電に。実際使ってみて本当に2時間弱でフルになった時にはかなり驚きました。

分離すると容量も簡単に追加できる
分離すると容量も簡単に追加できる

必要に応じて後から増やせてGOOD
必要に応じて後から増やせてGOOD

これなら当初と用途が変わってきても追加できて便利。さらに通常3000W、瞬間出力6000Wまで対応しているので、イベントなどの用途にもぴったりです。他社製だとコントロール部も含め買い増さなければならないので、価格の負担差が十数万とかなり大きい。業務用途で利用する場合はバッテリーパックだけ買えるメリットはかなり大きいと思います。

なんとドライヤーとエスプレッソマシンの同時利用も余裕でした
なんとドライヤーとエスプレッソマシンの同時利用も余裕でした

バッテリーパックは単体で充電できる、良く考えられてるなぁと思いました。キャンプの宿泊数によって持って行く個数を変えたり、キャンピングカーに備え付けて予備バッテリー1つは常に自宅で充電しておいたり、などこの仕様で広がる用途はいくつもあります。

単体で充電できるのも地味に便利ですね
単体で充電できるのも地味に便利ですね

災害時もフレキシブルに

その他、無停電装置(EPS)も付いているので停電時は自動的にバッテリーに切り替わってくれる機能や6000回充放電ができる最新のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用するなどかなり隙のないYOSHOPO。

万が一災害が起こった時、自宅に居られるならそのまま使ってもいいし、車で避難所付近に移動して車中泊、というケースでもこの形状なら場所が最小限、他の荷物も載せやすいメリットがあります。

太陽光パネルでも充電できます
太陽光パネルでも充電できます

ちなみに充電はゼロからフル充電を1回とカウントするので、少し減ったのを充電してフルにしてもカウントされません。普段からコンセントにつないでおけばかなり長く安心して使えそうですね。

太陽光パネルとコネクタ位置だけちょっと惜しい

ちょっとだけ不満だったのは太陽光パネルの充電効率。僕が試した最高値(実測)が60Wだったので、ちょっと時間がかかりすぎるなという印象。他社製でも使えるのかもしれないけれど、できれば純正を使いたいので両面パネルなど高効率モデルのリリースに期待です。

コネクタの位置はちょっと気になるかも
コネクタの位置はちょっと気になるかも

あとはバッテリーを繋げるコネクタの位置が不便。後ろ側だと壁にピッタリ配置した時外せないので、できれば本体同士にコネクタが付いていて、上に載せるだけで接続が完了するとさらに良いと思います。ソーラーパネルのコネクタも前面じゃなくて横とかにあると、自宅で使う場合は接続しやすい。このあたりは第二世代に期待したいと思います。

とはいえ一般販売で40万円を切ってこの大容量と機能性は自宅の予備電源にもってこいだと思います。僕はEcoFlowのRIVER 2 Max(512Wh)とすみ分けて使用。例えばちょっとした電動工具や掃除家電を電源のないところで使いたい時は軽くてパッと持っていけるRIVER 2 Max、家の非常時にはYOSHOPOといった具合です。万が一の時に家中のものなんでも動かせるという安心感が得られました。

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Instagram: ヒデ-兼業主夫の日常@hidenori.kimura
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テックジャーナリスト/兼業主夫

バークリー音楽大学映画音楽作曲科卒。家事育児をしながらレビュー記事や動画を作っています。ガジェット好きが高じて築50年団地をスマートハウスにリノベ、沸騰ワード10で紹介されました。家事時短できる製品から育児に役立つハイテクおもちゃまで幅広く紹介していけたらと思っています。

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