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「自分の子どもが欲しい」と年下夫に離婚を切り出された55歳の磯野貴理子さんは、かわいそうなのか?

村上れ以子成婚率東日本トップの仲人士(結婚相談所運営) 元新聞記者
(ペイレスイメージズ/アフロ)

タレントの磯野貴理子さん(55)が24歳年下でバーテンダーの夫と離婚したことをレギュラー番組で告白されました。

タレントの磯野貴理子(55)が24歳年下でバーテンダーの夫と離婚したことを19日に放送のレギュラー番組「はやく起きた朝は…」(フジテレビ、前6時半)で報告した。

(中略)

「一応、理由聞きたいじゃない。待ってたらさあ、“自分の子どもが欲しい”って。“自分の子ども欲しいんだ”って言われて、あーそうかそうか、そらそうだって思って、(中略)別々の道を歩くことになって、そういう報告ですよ」と話した。

出典:磯野貴理子 2度目の離婚「はやく起きた朝は…」で報告(スポニチアネックス)

この話題について、仲人として考えてみたいと思います。

結婚時に女性48歳、男性24歳。果たして子どもは無理だったのか?

磯野さんは2月生まれですから、結婚したときの年齢は48歳。

48歳の女性が出産するのは無理なのでしょうか?

以下は総務省統計局のデータで、「女性の年齢階級別出生数と出生率」を表にしたものです。

総務省統計局HP(https://www.stat.go.jp/data/nihon/02.html)より
総務省統計局HP(https://www.stat.go.jp/data/nihon/02.html)より

平成25年以降、45歳以上の女性の出生率は1000人につき0.3%であることがわかります。

1万人に3人ほどは、45歳以上で出産していることになります。

48歳の出産は、極めて低い確率ではありますがあります。「無理」ではなく「難しいけれど可能性はある」が正解です。

案外少ない「子どもが欲しいから結婚する人」

子どもが欲しい、という理由で結婚する人はいると思います。

以下は国立社会保障・人口問題研究所の「第14 回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 夫婦調査の結果概要」より抜粋した表で、「夫妻が最終的に結婚を決めたきっかけ」(2010年)です。

第14回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査(国立社会保障・人口問題研究所 http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou14/doukou14.pdf)より
第14回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査(国立社会保障・人口問題研究所 http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou14/doukou14.pdf)より

夫妻が結婚を決めたきっかけとして、「できるだけ早く子どもがほしかった」という動機があった割合は、7.4%。35歳以上の夫妻でも、8.5%(最も多いのが30~34歳で8.7%)。

意外と少ないのですね。

子どもという観点では、25歳未満の「子どもができた」ことが結婚を決めたきっかけ、の割合が50.0%で群を抜いて高いですね。

元AKB48の川栄李奈(24)さんがどんぴしゃ、当てはまります。

元AKB48の川栄李奈(24)が俳優、廣瀬智紀(32)と電撃結婚することが17日、分かった。この日、マスコミ各社に連名で書面を送って発表した。川栄は妊娠しており、近日中に婚姻届を提出する。

出典:元AKB48の川栄李奈が廣瀬智紀と電撃婚、第1子妊娠も発表(サンケイスポーツ)

出産のチャンスがあったのだから結婚して良かったのでは~悔いが残らないから

話を磯野さんに戻します。

磯野さんは感謝の気持ちを番組内で話されたようです。

「向こうのほうが頑張ったよ。よく一緒にいてくれたなと思って。感謝しかないもん」と夫への感謝を口にし「めでたい話だから。新しい出発だから。大丈夫」と前を向いた。

出典:磯野貴理子が2度目の離婚 24歳下夫から「自分の子供がほしいって」(サンケイスポーツ)

磯野さんのこの言葉が心からの言葉だとしたら、やはりどちらにも非がないように思います(浮気などの報道もあったようですが、あくまで「子どもの有無」という観点のみから書いています)。

逆に、結婚して良かったのではないでしょうか。

結婚当初は、チャンスがあったのです。確率は低いながら、可能性はあったわけです。

結果的に出産に至らなかったけれど、(夫妻のことなので断言はできませんが)出産に至るようトライはされたのだと思います。

トライの結果だったら、悔いは残らないでしょう。挑戦しなかったほうが悔やまれるのではないでしょうか。面談する中で、そういう声はよく聞きます。

子どもがいない人生も、子どもがいる人生も、どちらも大変なこともあり、どちらにも幸せは必ずあります

子どもがいないという現在の状況をふまえた上で、バーテンダーの元夫が目指す未来と、磯野さんが目指す未来がズレたのでしょう。

結果、ふたりで出した結論が離婚なのだったら、各々が目指す未来に向けて歩けばいいのではないでしょうか。

磯野さんはかわいそうなわけではないし、元夫が一方的に悪いとも思いません(くどいようですが、あくまで「子どもの有無」という観点のみから書いています)。

別れた人にも感謝ができる磯野さんは、きっと幸せをつかまれるでしょうし、必ずつかんでほしいと思っています。

一点だけ苦言を書かせていただくなら、このようなナイーブな話は、見聞きして悲しくなる方もいらっしゃいますので、磯野さんはテレビカメラの前ではなく、内輪でお話されたほうがよかったかもしれませんね。

子どもがいない人生も、子どもがいる人生も、結婚していても結婚していなくても、どちらも大変なことや苦労はあり、どちらにも幸せは必ずあります。

多くのカップルを見てきた仲人としてそれをお伝えしたくて、執筆させていただきました。

成婚率東日本トップの仲人士(結婚相談所運営) 元新聞記者

キャリア5年で成婚数、成婚率とも東日本1位仲人士に。17年間のスポーツ担当記者時代に取材した国内外トップスポーツ選手・コーチの必勝ノウハウを婚活にいかし、難しいといわれる30代・40代・50代の中高年と親の婚活で、通常の8倍の割合で会員を成婚に導く。慶應義塾大法学部政治学科卒業。既婚、二児の母で、趣味は子どものスポーツ応援。

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